女の子_3 ページ28
your side
……そうだった。痛い。
すぐ近くのソファに座り込む。
「痛い？」
「うん…」
「ええよ、ちょっと横なろか」
ソファに倒されるのかと思っていると、ふわりと体が宙に浮く感覚。
背中と膝の下に回された男の人らしい腕。
頬に感じる、暖かい温度。
そこでようやく気付いた。
……お姫様抱っこってやつだ、これ。
「え、ちょ、私、重いから……！」
「こら、暴れない。落とすで？」
「う…」
そう言われてしまうともう何も出来ない。
大人しくなった私に少し笑みを浮かべて、寝室へと歩いていく拓朗。
どこかの編集長とは違って筋トレしてるところなんて見た事ないのに、こういうことをサラッとやってのける。
本当ずるい人だなあ、と思っていると、ゆっくりとベッドに降ろされた。
「ごめんね、ありがと…」
「ん。てかA軽すぎん？ちゃんと食べてるん？」
「うん、」
「今日の朝は？」
「時間なくて…」
「…昨日の夜は？」
「……コーヒーと山森ちゃんのお菓子…」
「食べてないやん」
「ごめんなさい…」
だって朝は本当に時間なかったし、昨日の夜も山森ちゃん手作りのお菓子が美味しくて…と、脳内で言い訳を並べてみる。
が、今の私には言葉を紡ぐ気力はもう残っていないようだった。
疲労感と痛みは睡魔に変わり、とんでもないスピードで襲ってきた。
瞼が重くなっていって、もう瞬きや呼吸すらも億劫になる。
と、その時、右手が優しく包まれた。
「ええよ、寝ても。」
「ん、ありがと…」
「…おやすみ」
きゅ、と少し強めに握られた手は、彼の少し低めの体温を伝えてくる。
幸せに満たされながら、睡魔に身を委ねた。
リクエスト▷いちご大福さん
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透果(プロフ) - 蒼崎雷ーあいーさん» ありがとうございます！長い間お待たせしてしまい、大変申し訳ございませんでした。そのように褒めていただけて嬉しいです。これからも頑張ります、宜しければまたリクエスト頂けると幸いです。 (2019年6月28日 17時) (
レス) id: 7b9265e1ee (このIDを非表示/違反報告)
蒼崎雷ーあいー(プロフ) - 素晴らしい作品をありがとうございます…(尊死) ドSと甘えたがいい感じに混ざっていてとても素晴らしく、好きです…(語彙力) これからも更新頑張ってください！応援してます！ (2019年6月28日 1時) (レス) id: d07a67f493 (このIDを非表示/違反報告)
透果(プロフ) - とりももさん» とりももさん、ありがとうございます。そうです、照れてます。笑 これからも楽しんでいただけるよう頑張ります、よろしくお願い致します。 (2019年6月6日 7時) (レス) id: 7b9265e1ee (このIDを非表示/違反報告)
透果(プロフ) - 蒼咲雷ーあいーさん» 蒼咲雷さん、嬉しいお言葉とリクエストありがとうございます。書かせていただきます。 (2019年6月6日 7時) (レス) id: 7b9265e1ee (このIDを非表示/違反報告)
とりもも(プロフ) - 透果さん» おお…いつもながら素敵な作品ありがとうございます…！可愛い…絶対川上さん最後照れとるやん。更新頑張ってください…応援してます！ (2019年6月5日 21時) (レス) id: 73693d041f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：透果 | 作成日時：2019年4月1日 7時
