ネイル ページ1
kwkm side
「ただいま、」
「あ、おかえりなさい！」
リビングに入ると、除光液特有のあの香り。
意外と好きな人が多いと聞くし、俺もその類だ。
「ネイルしてんの？」
「んー、」
肯定とも否定とも取れない返事を不思議に思って、後ろから抱きついてみる。
こうでもしないと手元が見えない、と理由をつけて。
「……え、落としちゃうん、それ。」
「うん、もう学校始まっちゃうし」
「せっかく綺麗やのに？」
「あんまり派手だとちょっとね…笑」
数日前に爪を青っぽい色に染めて、嬉しそうに見せてきたのを覚えている。
何故そうしたのか尋ねると、「春休み感」を感じたくて、珍しく濃い色にした…ということらしい。
にしてもなぜ青。そこは春らしく暖色ではないのか。
少しの沈黙を経て、キラキラしたそれを落とすと、綺麗な桜色の爪が見える。
こっちの自然なんも好きやなあ、とか考えていると、彼女から声が掛かる。
「たくろ、」
「ん？」
「…せっかくおそろいだったのに、なんかさみしいね」
少し舌っ足らずに話すのが可愛くて、理解に時間がかかった。
お揃い？寂しい？
「……何が？」
「え、」
しまった、焦るとつい冷たい言い方になるのは悪い癖だ。
「いや、おそろい、って」
「…拓朗の、髪と。」
そこまで言われてようやく気が付いた。
彼女が春なのに青を選んだ理由。
爪を見ては嬉しそうに顔が綻んでいた理由。
そして、寂しがっていた理由。
「…拓朗？」
「……はー、もう…」
可愛い。
可愛すぎる。
もう言葉を紡ぐことすらままならなくなって、抱きしめる力を強める。
痛い、という抗議はこの際無視で。
「……A、」
「ん？」
「お前、ほんま可愛いな」
「ん！？」
驚いてるんも可愛い、と付け足して、可愛い彼女の頬に口付けをした。
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透果(プロフ) - 蒼崎雷ーあいーさん» ありがとうございます！長い間お待たせしてしまい、大変申し訳ございませんでした。そのように褒めていただけて嬉しいです。これからも頑張ります、宜しければまたリクエスト頂けると幸いです。 (2019年6月28日 17時) (
レス) id: 7b9265e1ee (このIDを非表示/違反報告)
蒼崎雷ーあいー(プロフ) - 素晴らしい作品をありがとうございます…(尊死) ドSと甘えたがいい感じに混ざっていてとても素晴らしく、好きです…(語彙力) これからも更新頑張ってください！応援してます！ (2019年6月28日 1時) (レス) id: d07a67f493 (このIDを非表示/違反報告)
透果(プロフ) - とりももさん» とりももさん、ありがとうございます。そうです、照れてます。笑 これからも楽しんでいただけるよう頑張ります、よろしくお願い致します。 (2019年6月6日 7時) (レス) id: 7b9265e1ee (このIDを非表示/違反報告)
透果(プロフ) - 蒼咲雷ーあいーさん» 蒼咲雷さん、嬉しいお言葉とリクエストありがとうございます。書かせていただきます。 (2019年6月6日 7時) (レス) id: 7b9265e1ee (このIDを非表示/違反報告)
とりもも(プロフ) - 透果さん» おお…いつもながら素敵な作品ありがとうございます…！可愛い…絶対川上さん最後照れとるやん。更新頑張ってください…応援してます！ (2019年6月5日 21時) (レス) id: 73693d041f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：透果 | 作成日時：2019年4月1日 7時
