【短編集】君と過ごしていたい

教えてください！【ウォズ／ジオウ】 ページ5

常磐ソウゴ、私と同じ高校で中学からずっと同じクラス。自称王様になる男。そして、私の最推しだ。最初こそこいつ何言ってんだ？と思ったけれどやや人間不信な私相手でも嫌な顔ひとつせず、ちょっとした変化にも気がついてくれる。普通なら恋しちゃうところだけど、私の好みはちょっと年上でミステリアスな人。元気、かわいい、魔王系と三拍子揃った王様は範囲外なのだ。因みに魔王と言うのは夏休みが終わったあたりから言い出したので何かあったのかもしれない。まぁあの人が本当に王様になるなら私は普通に雇って欲しいと思う、だって絶対ブラックじゃないし。何となくだけど王様の常磐くんって命令してくるよりもおねがーい！って感じで頼んでくれそうだし、いいかなって思う。何より、私が恋する相手は常磐くんの従者らしいので、なるべくお近付きになりたい！
元から王様になるのを応援していた私は常磐くんの従者さん……ウォズさんについても教えて貰えた。なんでも未来から来たよく分からない人で、常磐くんの予言者で従者らしい。属性もりもり過ぎる！でも、謎が謎を呼ぶその感じ、すっごくいい！！お顔は超イケメン、ミステリアスで、年上、もう私はぞっこんになってしまった。あんまり私がウォズさんについて聞くので好きなのはバレてしまったけど、常磐くんは｢うーん……行ける気がする！｣とお墨付きをくれたので大丈夫。善は急げの派閥な常磐くんは私がウォズさんを好きだとわかると放課後お家に呼ぶから仲良くなってね、と言ってくれた。私の忠誠心はうなぎ登り、思わず｢臣下の恋もサポートしてくれるなんていい王様すぎ！｣とはしゃぐと常磐くんはにっこり笑って｢ウォズの方が好きになっちゃうからね｣と返ってきた。よくわかんないけど王様のお墨付きは貰っているのでこれからどんどんグイグイ押して押してたまに引いて絶対にウォズさんの彼女になる！

この後私は常磐くんの中学時代トークでウォズさんととんでもなく盛り上がり、連絡先も交換した。そして私はまだ白ウォズと呼ばれている白づくめのウォズさんに迫られたり、いつものウォズさんにとんでもないプロポーズを受けてお付き合いが始まるのも知らないし、常磐くんのよく分からない返事は未来を見た時にウォズさんが私にベタ惚れだったからなんて言うのも知らない。

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