7 ページ7
何とか稼働しているエスカレーターを駆け上がり、五階に辿り着く。上がるとすぐに確認出来るバンの後ろ姿。
「バン！」
「バンさん！」
俺とヒロの声で振り返り、姿で驚いていたが長ったらしい説明は全て後回しだ。
「簡潔に説明しろ」
「うん。新作発表会の後に突然LBXが勝手に暴れ出した、というか人を襲い始めた。アミとカズとは拓也さんの指示で別々のフロアで戦ってる。
それより兄さんとヒロ、知り合いだったの？」
「さっき知り合ったばかりだ。話は後、全て処理する。ヒロ、君もさっき教えたこと覚えてるよな、やるぞ」
「はいっ！」
バンは既にオーディーンで戦闘中。俺とヒロはそれぞれ、ジ・エンプレス、ペルセウスを起動し敵へ向かう。
元々おもちゃ売り場に並んでいたLBXだ。生身の人間には脅威でも、LBX同士での戦いになれば赤子の手を捻るのと同義。槍で薙ぎ払うにはあまりにも軽すぎる。
と、言いたいが
「ああああ！ 来るなああ！！」
最初は良かったが、大勢相手では自身のメモリが追いつかなかったようだ。ヒロにとっては。
ペルセウスを拾い上げ、逃げ回り追い詰められたのは。ああ、ヒロ、そこバランス崩すと一階まで真っ逆さまだぞ。
「俺はヒロの周囲のLBXを叩く、バンはヒロが落ちないようにどこかつかんでくれ！」
「了解！」
囲んでいるのはたかが五体。ジ・エンプレスを方向転換させ、五体が一直線上に並んだタイミングで突き刺す。他愛もない。
それで上手くいけばいいんだ、上手くいけば。
五体の爆発に驚いたヒロが案の定バランスを崩す。バンも全力で落ちないよう引っ張り上げるが、それも数秒。勢い余ってバンが後ろに転ぶ。
尻餅をついたバンが持っていたのはヒロの履いていたズボン。おいおい、まずいだろ。
慌てて下を覗き込むと、セールの垂れ幕をかけるフックにシャツが引っかかってぶら下がるヒロの姿が。
どの道まずい状況に変わりはない。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 24人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
とうか(プロフ) - 夕闇 優也 2号←さん» 前作から読んでいただいてありがとうございます！ 色々と嬉しいお言葉だらけで…照れると同時に感謝の限りです。更新ペースかなり遅いですが、止まらせるつもりはないのでゆっくりとお付き合いいただければ幸いです。これからも頑張ります。 (2017年10月24日 18時) (
レス) id: 03c1e10267 (このIDを非表示/違反報告)
夕闇 優也 2号←(プロフ) - だ、だ、ダン戦に面白そうなのがある！！と思って前作から読ませていただきました！書き方が俺好みですっごい好きです！これからもお体に気をつけて更新頑張ってください！応援しています！！ (2017年10月21日 17時) (レス) id: 9969ace900 (このIDを非表示/違反報告)
綾結 - とうかさん» わざわざレスありがとうございます！読み続けますよ！頑張って下さい！応援してます(・ω・´) (2017年6月30日 20時) (レス) id: 4391c1eeb8 (このIDを非表示/違反報告)
とうか(プロフ) - 綾結さん» コメント、そして前作からの閲覧本当にありがとうございます！嬉しいお言葉を頂けて舞い上がりそうです。現在更新が不安定ですが、必ず続けて完結を目指しますのでゆっくり読んでいただければ幸いです。 (2017年6月29日 14時) (レス) id: 03c1e10267 (このIDを非表示/違反報告)
綾結 - 初コメ失礼します！前作から見させていただいていますが、やっぱり面白いですね！更新頑張ってください！！ (2017年6月25日 15時) (レス) id: 4391c1eeb8 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：とうか | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/toukahttp/
作成日時：2017年4月23日 20時
