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「うわっ、またLBXだ!」
屋上まであと1階に差し掛かったところでバンが悲鳴を上げた。低スペックなLBXでも数は多ければ、みたいな警備でいいものか。
「ワシに任せるデヨー!」
何でそんなに元気なんだ、あんた本当に年寄りか。
「ZX3参号機ィッ!?」
前言撤回。やっぱりこの人年寄りだ。
LBXを投入しようとした時に無理なポーズをしたのがいけない。それはそれは見事なまでに「ごきぃっ」とオタクロスの腰から素晴らしい音が聞こえた。腰やったな。
倒れそうになるオタクロスをバンが受け止める。先程までの威勢は何処へやら。
「もうオタクロス、無理するから! 兄さん、ランお願い!」
「任せといて! 行くよミネルバ!」
「はぁ……。スザク、出撃」
数は五機だが大した数でも実力でもない。十秒程ですぐに殲滅完了。敵にこう言うのも何だが、時間稼ぎだとしてももう少しスペック高いLBXを用意したらいいのに。……予算の問題? まあいいや。
「で、腰の方はどうなんですか」
「もう! これからって時に!」
「トホホ〜、面目無いデヨ」
オタクロスのことはバンが見てくれることになった。少し落ち着いたら連れていくことで纏まり、先に俺とランが屋上へ。
司令コンピュータは見つけたらあまりにも緊急の場合では無い限りその場で待機。ランは少しそわそわしているが。
「なんか、Aと一緒に行動するって新鮮」
階段を昇りながらそう話しかけてきたラン。ランと二人きりでというのは確かに初めてだし、間違ってはいない。
明るい笑顔、という言葉がぴったりな表情を浮かべる彼女は周りにもそれを良い意味で伝染させる力がある。彼女の笑顔は不思議と元気になるのだ。その笑顔に助けられることも多いだろうが、今は軽く向き合ってるようにも見えてしまう。真剣になるときは真剣になるのだが、暴走しすぎないようにしなければならない。
「前向きな表情を見せるのもいいが、あまり浮き足立ちすぎないようにな」
「あ、そうだね。うん! ディテクターの野望はばっちり阻止するんだから!」
素直なところも、きっと彼女の魅力だろう。
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とうか(プロフ) - 夕闇 優也 2号←さん» 前作から読んでいただいてありがとうございます! 色々と嬉しいお言葉だらけで…照れると同時に感謝の限りです。更新ペースかなり遅いですが、止まらせるつもりはないのでゆっくりとお付き合いいただければ幸いです。これからも頑張ります。 (2017年10月24日 18時) (レス) id: 03c1e10267 (このIDを非表示/違反報告)
夕闇 優也 2号←(プロフ) - だ、だ、ダン戦に面白そうなのがある!!と思って前作から読ませていただきました!書き方が俺好みですっごい好きです!これからもお体に気をつけて更新頑張ってください!応援しています!! (2017年10月21日 17時) (レス) id: 9969ace900 (このIDを非表示/違反報告)
綾結 - とうかさん» わざわざレスありがとうございます!読み続けますよ!頑張って下さい!応援してます(・ω・´) (2017年6月30日 20時) (レス) id: 4391c1eeb8 (このIDを非表示/違反報告)
とうか(プロフ) - 綾結さん» コメント、そして前作からの閲覧本当にありがとうございます!嬉しいお言葉を頂けて舞い上がりそうです。現在更新が不安定ですが、必ず続けて完結を目指しますのでゆっくり読んでいただければ幸いです。 (2017年6月29日 14時) (レス) id: 03c1e10267 (このIDを非表示/違反報告)
綾結 - 初コメ失礼します!前作から見させていただいていますが、やっぱり面白いですね!更新頑張ってください!! (2017年6月25日 15時) (レス) id: 4391c1eeb8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:とうか | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/toukahttp/
作成日時:2017年4月23日 20時