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しす ページ7

芥川に自分の目的を語っていたところ、誰かの足音が聞こえてきた。


「芥川先輩!此奴は一体何者ですか!?」


「……樋口か。こやつは討伐対象の男だ」


芥川に指さされる。


「討伐対象!ふむ、自分は討伐対象とやらでもあったのか!知識が増えるとは何という快感!」


「……何ですか、この人」


「知るか」


なんと、我が名は芥川には記憶されていなかったと!


「知らないというのであれば、名乗って進ぜよう!我が名はシラノ・ド……」


「喧しい」


芥川の黒獣が我が身に嚙り付いてくる。
しかし痛くも痒くもない。


「ふむ、随分と可愛らしい生き物だ」


「貴様、舐めた真似を――!」


ガン、と乾いた音がした。

樋口と呼ばれていた女性が武器をこちらに向けて構えている。
ふと、腹部に違和感を感じたので見てみると、服に穴が開いていて、金属の塊が落ちていた。


「……!?先輩の黒獣も銃弾も効かないなんて……矢張り異能者か!」


「先刻、鉄骨を落としてもこやつは傷一つ負わなかった。恐らく、身体強化の類だ」


ほうほう、『怪我をしない』と云うことは、非常に異常なことなのだな。


「――貴方、シラノと云いましたね?」


「ああそうとも!我が名はシラノ・ド・ベルジュラック!世界一の剣豪であり、異能者!そして芥川の討伐対象でもある!」


「自己紹介好きなんですね」


「うむ!自分の名前は非常に良い響きなのでな、ついつい何度も口にしてしまう!」


「其れはおいといて、シラノさん、我々の仲間に為ってみませんか?」


仲間?


仲間(キャマラード)……か。面白そうだ!自分は行く当てがない!貴君らに頼ってみるのも一興だな!」


「……樋口、素性の知れん奴を引き入れるというのか!?」


「先輩、彼は怪しい輩には見えな……いえその、ある意味怪しすぎますけど、味方に付いてくれそうです。かなり強力な異能者の様ですし、我々の力となるやもしれません。それに、今の我々には、見逃すか、マフィアに連れ帰るかしか出来そうにありません」


「……一理ある」


「ではシラノさん、我々についてきてくれますか?」


自分は、うむ!と大きく頷いた。

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キューブ(プロフ) - すーの。さん» そ、そこまで褒められるとは……応援を励みに、更新頑張ります!シラノ君の正体が明かされる日を楽しみにしていてください! (2017年5月5日 20時) (レス) id: 1feef1598f (このIDを非表示/違反報告)
すーの。(プロフ) - 一気に読んじゃいました!シラノのキャラが立ってて面白いです、探偵社とかと関わっていったらどんなになるんだろ〜と考えてしまいます(^^)台本書き、感情が分かりやすくて良いのですが、通常書きもとても読みやすくてすきです♪長文失礼しました!頑張ってください〜! (2017年5月5日 11時) (レス) id: 67734cdde7 (このIDを非表示/違反報告)
キューブ(プロフ) - SAN値減少発狂中さん» 応援ありがとうございます!これからも頑張っていきます! (2017年2月10日 17時) (レス) id: a7051c62f6 (このIDを非表示/違反報告)
SAN値減少発狂中(プロフ) - 凄く面白いです!更新頑張ってください! (2017年2月10日 14時) (レス) id: 3cd05443cb (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:キューブ | 作者ホームページ:   
作成日時:2017年1月15日 22時

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