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A「(・・・誰・・・?)」
その少女は、白い髪に、ゴスロリの赤い服という、とても目立つ格好をしていた。
手に持ったビー玉を、目の位置まで持ち上げて、ビー玉越しにこちらを見つめている。
何か、探られているような感覚がした。
?「・・・辛かったんだね。」
その少女は、突然口を開いた。
辛かった?
まるで、私の今までの経験を言っているような口ぶり。
でも、この子が知ってるわけがない。
?「怖いんだね。」
この子は何のことを言っているんだろう。
?「でも、タタラたちはそんなことしない。」
タタラ・・・?って、十束さんのこと・・・?
この子、やっぱり私のことを言ってる?
?「だから、大丈夫だよ。」
私に言ってる。
私のことを知っている。
なんで?
さっきの、探られているような感覚と関係してるのかな。
だとしたら、私は知られたくないことを知られてしまったことになる。
A「・・・」
十束さんに対しての恐怖とは違う恐怖を、私は覚えた。
心臓がドクドクなってる。
その時、
十束「アンナーっ!?」
十束さんの驚く声が聞こえた。
バタバタと足音が近づいてくる。
その、アンナと呼ばれた、今私の前にいる女の子は、見つかったとでもいうように、廊下に顔を出した。
十束さんは、その子の前まで来ると、いきなり抱き上げた。
十束「もーっ、アンナ、この部屋には入っちゃダメって・・・」
そう言いながらその子を連れ去る。
そして、すぐに戻ってくると。
十束「ごめんね。驚かせちゃったよね。」
心配そうな顔をして。
十束「ちょっと待っててね。ご飯、今持ってくるから。」
そう言ってからまた出て行った。
・・・あのアンナって女の子、何だったんだろう。
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姫奈 - 氷月くまるさん» コメありがとうございます。はい、中学生ですよ!一年生です。すごいだなんてそんなことないです。でも、お褒めの言葉とても嬉しいです、ありがとうございます!! (2016年11月21日 13時) (レス) id: 1b82a4cf21 (このIDを非表示/違反報告)
氷月くまる(プロフ) - 友達に教えてもらって読んでみました。とてもとても面白かったです!コメントでの話ですが中学生なんですか?だとしたら本当にすごいですねぇ!!! (2016年11月20日 20時) (レス) id: 077e76169c (このIDを非表示/違反報告)
姫奈 - 十束出雲さん» あ、ありがとうございます!!楽しんでいただけるよう頑張ります! (2016年4月27日 22時) (レス) id: 366548b939 (このIDを非表示/違反報告)
十束出雲(プロフ) - 凄い面白いです!!更新楽しみにしてます!! (2016年4月27日 18時) (レス) id: 207f47b422 (このIDを非表示/違反報告)
姫奈 - R・Kさん» おおお!!まだ一話も更新してないのにコメントをくださるとは!!頑張ります! (2016年4月17日 21時) (レス) id: 366548b939 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:姫奈 | 作成日時:2016年4月16日 18時