K〜ココロのキズ〜

＃４１ ページ42

十束 side


草薙「・・・ったく，とんだもん連れ込んで・・・」

大体の片付けが終わったところで，草薙さんが最後のテーブルを起こしながらため息をつく。

十束「どうするの？」

馬刺しを放っておいていいのか訊くと。

草薙「まあ・・・ストレイン絡みは青服の仕事やしな。」

という答えが返ってきた。

うーん・・・簡単に手出ししていいようなことじゃなくなっちゃったね。

ただ俺らも関わっちゃったことだし，見ないふりはできないか。

赤城「青服って・・・あのよくわかんない警察みたいな連中すか。」

ソファーから身を乗り出して，翔平が訊いてきた。

草薙「確かに一種の警察みたいなもんか。」
A「『セプター４』・・・でしたよね、確か。」

思い出すようにAちゃんが言う。

Aちゃんも，何回か追いかけられたことあったりしたのかな。

草薙「そうや。トップはうちの大将と同じ‘王’やな。」
十束「青の王。結構最近誕生した王様だよ。」

草薙さんに加えて，補足説明をする。

前の王は確か，十年くらい前の迦具都事件で亡くなったんだったよね。

赤城「青の・・・王様・・・」

翔平は少し興味を持ったのか，繰り返してそう呟いた。

青服，と言えば。

十束「・・・そういや，‘彼’はどうしてるだろうね？」

ふとある人物を思い出し，知るわけないけど草薙さんに訊いてみる。

草薙「まー元気なんちゃうかー？知らんけど。」

あ，だよね。

赤城/A「‘彼’？」

俺らの会話を聞いて，翔平とAちゃんが同時にそう訊いてきた。

十束「んー・・・以前ウチの子でセプター４に行っちゃったのがいてねー。」

訊かれたはいいけど，どう答えるものか迷ってなんとなく曖昧に伝える。

十束「まーそれはそうと，あの馬がストレインなら・・・青服が動いてるかもね。」



自分から言いだしたのになんだけど，さらに突っ込まれて重い話になるのを避け，話題を変えた。

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