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ネズミ in ネズミ【2話】 ページ4

「あ〜疲れた。今日のは、なかなか容疑を認めないから、珍しく平ちゃん手こずったな。泉ちゃん今日晩飯どーする?」

ここだけの話、彼は二重人格者だ。普段と推理中で性格が一変する。私は推理中の彼を平ちゃん、普段は公平と呼んでいる。こう見えて私たちは幼馴染である。公平は明るくて誰からも好かれる人だ。散歩に行って友達を連れてくるなんて日常茶飯事だ。彼は友達から公ちゃんと呼ばれ親しまれている。ちなみに彼自身は、普段の自分のことを公くん、推理中の自分を平ちゃんと呼び分けている。

そして今は公くんモードだ。

「公平、残念ながら事件が起きたみたいだ。内村警部からさっき依頼が来た。どうする?今日は断るか?」

今日も仕事帰りに、新たな依頼が来た。公平は少し疲れた顔をしているが、

「俺が断るわけないだろ。で、現場はどこだ?」

平ちゃんスイッチが入った。こうなると、事件の解決は間近である。


公平は泉と共に警視庁を訪れた。

「お〜公平くん、待っていたよ」

内村警部は椅子に座って公平を待っていた。

「警部、今回は?」

「刺殺だ。被害者は鳥取 渉(とっとり わたる)。都内に住む38歳の独身男性。勤め先は岩岡宝石店だ」

「それって……」公平は顔をしかめた。
内村警部も顔をしかめながら、
「ああ。ブラック企業だ」

内村警部は公平に期待の目を向けた。

「容疑者は5人。今から取り調べを行うが、公平くんは」

公平は眉間に皺を寄せながらも、
「もちろん、お願いします」
公平は内村警部に向かって一礼をした。


 岩岡宝石店

ブラック企業ということで世間に知られている。職務はいたって普通だが、何か重大な秘密があるらしい。

「全員アリバイがないのか。これじゃあさすがの俺でも解けそうにない」

珍しい公平の様子に泉が声をかけた。

「公平、内村警部が呼んでいますよ」

二人は内村警部のもとへ向かった。内村警部は一枚のメモを手にしていた。

「おお、公平くん。いや君に伝え忘れていたことがあってね。実はこれ、被害者が残したダイイングメッセージなんだけど」

公平はニヤリと笑みを浮かべながら、

「警部!そういうのはもっと早く言ってくださいよ。……なるほど、そういうことか」

公平は数秒考えた後、顔を上げた。

「もしかして公平くん……」

「ええわかりましたよ。犯人が誰なのか」

公平の目がキラリと光った。

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設定タグ:コメディ , 探偵 , 二重人格の変人とオカン系男子   
作品ジャンル:ギャグ, オリジナル作品
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作者名:商社へGO(しょーごしゃん) | 作成日時:2017年8月29日 19時

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