りんごジュース (ページ17)

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りんご型爆弾大事件【8話】ページ17

「あの事件は解決しましたよね。おじいさんは初恋の人のお孫さんに会えて喜んでいましたし」
「んーー、でも俺がツボを割ったのが、息子さんにとって良くなかったらしい」
・・・・やっぱりそうですか。っていうことは・・。

「あなたがこの事件の原因なんですか！」
「そうみたい。へへっ」
　
ありえない。公平のせいで多くの人の命が危険にさらされているのに、この男はへらへらと笑っている。

その時、突然警報が鳴り響いた。周りが何事だとざわめく中、ある男の声が耳に届いた。

―おい、佐藤公平。お前の話は聞いたぞ―

この声どこかで聞いたことがあるような・・・、
「あー、あの時の息子さんですか。えー、確か名前は・・・・」
・・・公平。そこで止まりますか。普通、自分が迷惑かけた相手の名前ぐらい憶えときなさいよ。その人の名前は・・・・・・・あれ？何でしたっけ？

―ふざけるな！次郎だよ！！―

思わず公平と顔を見合わせた。多分私と同じことを考えているのだろう。
「泉ちゃん、あいつの名前あんなのだっけ」
「そうですねぇ、もっと面白い名前だったと思うんですけど。しかも、息子さん、長男じゃありませんでしたっけ」

―面白くない名前で悪かったな！そうだよ！俺は長男だけど次郎だよ！問題あるか！―

いや、問題はありませんけど、なんか私たち普通に犯人と会話してません？しかも私の言動が公くんに似てきたような・・。

―話がそれたが、お前らに残念なお知らせだ。一時間後、そのりんご型爆弾は爆発する―
　
なんだと！？