2 side M ページ22
『よぉジュン、ご苦労さん。』
通りがかった柏の木から声がした。
見上げると、三本足の烏が滑るように降りてきた。
約束はしていない。
なのに散々タイミングの合わなかったこのヒトは、ふらりと立ち寄った日に限って居てしまった。
偶々荷も持っている。
なんだよ、今日かよ。
「なるさん、これ。」
『待ってたぜ〜。』
「月」の管理人から預かった包みをいそいそと開くと、そこには色とりどりの宝玉が入っていた。
艶のある輝きは蜜のようで、全て丸い形に磨かれたそれらは何となく飴玉を思い出してしまう。
『あいつも良い仕事すんなあ。』
ひとつひとつを翼で転がして陽に翳すなるさんは嬉しそう。
烏ってほんとに光り物が好きなんだな。
「あのさ、約束してた報酬の事なんだけど、」
『ああ、それな。お前んとこの幽霊さんについて教えてやろうと思ってたんだけど、なんか解決したみてぇじゃねえか。』
「もう知ってんだ…。」
『情報屋なもんで。』
なるさんは得意げに胸を張って喉を鳴らした。
そのことはまだニノとしか話してないのに、一体どっから仕入れてくるんだよ。
プライバシーの侵害だ、なんて、神話級のこのヒトと言い合う気はさらさら無いけれど。
それを考えたら、翔さんってだいぶ人間くさいよな。
「なるさんってさ、未来は分かんの？これからどうなるか。」
『まさか、分かるわけねえだろ。お前んちの晩飯だってオレには分かんねえよ。』
それは俺の方が分かるわ。今日は鮭だ。
『でも、起きた事と起きている事は分かる。』
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totto(プロフ) - かえさん» ありがとうございます。本当に当たりなのか？！(笑)その辺りも含めて見ていてあげてください。 (2016年10月12日 23時) (
レス) id: c963255682 (このIDを非表示/違反報告)
かえ(プロフ) - 今回も大当たり間違いなしですね(^^)留守番組も楽しみですが、三人のプチ船旅も楽しみにしてますね♪ (2016年10月11日 21時) (レス) id: cf909ea54e (このIDを非表示/違反報告)
totto(プロフ) - かなさむさん» 鬼さんは正体を隠す気があるんだか無いんだか。次回更新は留守番組の予定ですが、三人のぷち船旅も楽しみにしててください！ (2016年10月11日 0時) (レス) id: c963255682 (このIDを非表示/違反報告)
かなさむ(プロフ) - むふむふー。鬼と俺。楽しみすぎる。 (2016年10月9日 23時) (レス) id: 87b8d3969e (このIDを非表示/違反報告)
totto(プロフ) - かなさむさん» かなさむさん、こちらこそいつもご感想をありがとうございます。ひめ姐さまはその通りです！狗神白味噌さんと一緒にいる姐さんです。彼らもそのうち再登場することでしょう。 (2016年8月12日 23時) (レス) id: c963255682 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：totto | 作成日時：2015年11月29日 11時
