以心伝心は､突然に ページ21
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「ただいまぁ」
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やっと、家に帰ってきた
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今日はいろんなことがありすぎて
いつも以上に頭を使った気がする
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そんな時は、やっぱり…
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ﾎﾞﾌｯ
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ベッドにダイブでしょ！！←
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「ふぅ〜...」
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一息つくと、一気に力が抜けて
眠気が襲ってきた
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〜♪
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聞き覚えのある着信音
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ディスプレイを見なくても相手がわかる
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ベッドの上に一緒に放り込んだカバンから
手探りでケータイを探し
確認しないまま通話ボタンを押した
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「もしもし...、メールじゃなかったんですか...？」
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『んー(笑)そんなこと言ったっけ？(笑)』
「...いってましたよ」
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『...眠いの？』
「へっ...」
『ふふっ、なんか寝起きの声みたい(笑)』
「...なんでわかるんですか」
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『だってこの間、聞いたから、Aが会社で朝むかえたとき(笑)』
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「/////」
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あぁ…、あのときか
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私の中では忘れたいくらい恥ずかしい事なのに
先輩はしっかりと覚えている
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今、思えば…
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あのときの先輩は
寝ていた私をどんな風に見ていたんだろう…
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あの優しい眼差しをすでに
私に向けていてくれたのだろうか…
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『...で、いいかな？』
「ぇ...」
『あーっ！A、聞いてなかったのかよぉ』
「す、すいません...」
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『もぉ、これだからAは...』
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鼓膜を心地よく叩く大野先輩の声を聴いて
唇をすこしツンと尖らせてる光景が容易に想像できた
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それによって
私の中の大野先輩の存在が
いかに大きいかということを実感した
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私、こんなに先輩のこと
好きなんだって…
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『もぅ一回、言うからちゃんと聞いててよ？(笑)』
「はぃ(笑)」
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そのもう一つ証拠に
早く、早く…って
もう明後日が待ちきれないんだ
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作者名：黒にゃんこ | 作成日時：2012年11月1日 21時
