始まりは､突然に ページ16
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今、何が起きてるの？
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なんで、先輩に手首掴まれてるの？
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全神経がそこに集中する
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自分の鼓動が速くなるのが
そこから伝わってくる
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『待って』
「.....」
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いつもより少し低い声
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聞きなれないその声に
体が動かない
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『久しぶりに飲まない？二人で』
「......」
『まだ飲み足りないんだよね(笑)』
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「...わかりました、今日は特別ですよ」
『んふっ、やったね(笑)』
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そう言うと
案外すぐに離れた手
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そしてすぐに
『何飲みたい？(笑)』って…
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さっきのは何だったんだ…
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お酒を飲みだすと酔いがいい感じに回ったのか
さっきのことがなかったみたいに
先輩との話が弾んだ
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そして
そろそろこの飲みをお開きにする時間に
差しかかっていたときだった
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『久しぶりだったなぁ、こうして二人で飲むの』
「そうですね〜」
『Aが正社員になるって決まって以来かぁ』
「そうですね〜」
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『なぁ、A』
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「...なんですか？」
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『おれ.......ふふっ、好きみたい』
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まさに、これが始まりだった
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作者名：黒にゃんこ | 作成日時：2012年10月16日 19時
