予兆は､突然に ページ14
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せっかくのお昼休みは
茜からの質問攻めだけで
終わってしまった
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あぁ……
疲れた
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お昼休みは
ちゃんと休みたかったのに…
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また長い長い仕事の時間が始まる
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まっ、頑張りますかね……
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「ぅん〜っ...、はぁ〜」
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あれから昨日のこともあって
５分休憩なども入れずに仕事をしていた
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そのせいか
時間はすごいスピードで過ぎていった
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思い切りひとつ背伸びをすると
すとんと肩の力が抜けた
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そろそろ帰るかな…
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『A』
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なぜこの人は
こんな悪いタイミングに
来るのだろう
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「なんですか」
『今日さ〜.....、このあと空いてる？』
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「.....なんでですか」
『今日の会議で企画、通ったんだよ(笑)』
「え...う、そ...」
『まじ(笑)だから、みんなで"祝☆企画通りました〜!!"みたいな感じで
飲みに行こうかと思ってんだけど...、だめ？(笑)』
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そんな風に言われたら……
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「別に、何もないですけど...」
『じゃっ、決まりな♪』
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断れないに決まってるじゃん…
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みんなで考えた企画が通ったんだもん
そりゃ、お祝いしなきゃでしょ…
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そして
大野先輩は集合場所を私に伝えて
そのまま先に一人で行ってしまった
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このとき、私は何も知らなかった
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ｶﾂ....ｶﾂ....ｶﾂ....ｶﾂ....
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言われた場所へと行く私の足音
それが……
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私のこれからの人生を変える音になるだなんて…
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作者名：黒にゃんこ | 作成日時：2012年10月16日 19時
