あのときは､突然に ページ11
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待つこと、３分…
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『ほいっ』
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私のデスクに置かれたのは
私の大好きな…
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「ココァ...だ」
『(笑)』
「でも.....、なんで...」
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『A頑張ったから、ごほうび(笑)』
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「.....」
『これ、昨日やりなおしたやつでしょ？』
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先輩がさっき読んでた何か…
私の資料、見てたんだ
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『誰にも頼らず、残業して、一人で頑張った.....、
そんなAへのごほぉーび(笑)』
「....でもっ、」
『もぉっ、つべこべ言わずに素直に受け取るっ!!』
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でも…
あれは私の責任だから
当たり前のことをしただけで……
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『Aがなんと言おうと、Aは頑張ったの』
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『このココアは頑張ったAのために、俺があげたやつなの』
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『だから...、素直に自分の頑張り、認めな？(笑)』
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あ……
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あのとき、の先輩だ
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かっこよくて、頼りになる…
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憧れていた大野先輩だ
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「...じゃぁ、いただきます」
『おぅ、飲め飲め(笑)』
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「(笑)ぁっ....、大野せんぱい」
『ん？』
「これ、ありがとうございました」
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忘れていたことを思い出した
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私の肩にかかっていた黒のダウンジャケット
それはきっと…
"あの"大野先輩のもの
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『ふふっ』
「...なん､ですか」
『別にぃ〜(笑)』
「.......」
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やっぱり、よくわかんないなぁ…
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そう思いながら飲んだココアは
ほどよい温かさで心がすこしほっとした
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作者名：黒にゃんこ | 作成日時：2012年10月16日 19時
