単純思考はおこちゃまの証 ページ34
story:033
なんとか一件落着して、轟の顔の火傷のこととか母親のこととか全部聞いた。
でもそれを聞き終えて思い出した。
こうなるまでの過程でとんでもない爆弾を投下したことを。
「なあ、さっきお前が言ってた「ヴィランに育てられた」ってどういうことだ?」
『(やっぱりくるよな……)』
どうしよう。話さなくちゃいけないのか。私は、怖かった。
もし弔と黒霧のことを話して拒絶されてしまったら。
それがたまらなく怖い。皆にとってのヴィランは、忌まわしい存在だから。
でも轟は、ちゃんと話してくれた。私も……話さなくちゃ。
『私の親はヒーローだった。でもヴィランに殺された。全然憶えてないけど……。
その殺した人が私を育ててきたヴィラン。
普通は恨むところだけど、彼らは全くそんなこと無いの。私は……彼らと居ることが幸せだった』
心読は貰ったもので、弔たちは本当に優しくて……。勇気を出して全部喋った。
途中、やっぱり思い出す節々があって、もし今も彼らといたら、なんてことを考えてしまう。
『(私は間違ってなんかない。……彼らにとっては不正解だったけれど)』
「……そうだったのか。なんか俺のとスケールが違えな」
『はは、でも、轟も同じようなものだと思うな。親、ってきっと憎んでも憎みきれないものだと思うから』
「お前の親がイレイザーヘッドか……雄英入ったらクラス同じ、とかあんのか?」
『うーん、どうなんだろ。でも、楽しいかも。他の人に知られたくない事隠していくのも』
消太が先生してるところ見てみたいな。無事合格できたらきっと見られるんだろう。
授業中目があったら笑ってやりたい。回収ノートには落書きしておきたい。
家では見られない顔も見てみたい。
なんて正面から言うのは恥ずかしいから絶対言ってやらないけど。
「なあ、聞いていいか」
『何を?』
「いろいろ知りたい、お前のこと。友達って相手のことよく知ってるものだろ?」
『ああ、そうだね。え、何話せばいいの? あ、好きな食べ物チョコレート』
「俺は蕎麦」
『ふーん、おじいちゃんだね』
「じゃあお前はおこちゃまか?」
『……違うし……!』
「そうなのか? なんか戦闘訓練中は新しいゲーム始めたばっかの子供みたいな顔してたぞ?」
『え、そうなの……?』
そんな言葉に、ふと弔を思い出した。
もしかしたら、私が気づかないだけで弔に似ているところとかあるのかもしれないな。
共通点がある、そう思うとやっぱり嬉しかった。
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青春ログアウト(プロフ) - ムーンさん» コメントありがとうございます。お、お茶子くんじゃないか笑 設定に関しては自分得で書きましたので共感してくださるのは光栄ですね！これからも頑張ります！ (2018年3月7日 7時) (
レス) id: 879efebfe2 (このIDを非表示/違反報告)
ムーン(プロフ) - この設定好きだ。私。 (笑) 設定だけじゃなくてお話もどストライクです。これからも頑張ってください！更新待ってます(-ω-) (2018年3月6日 23時) (レス) id: 633020e803 (このIDを非表示/違反報告)
青春ログアウト(プロフ) - 夏みかんさん» コメントありがとうございます。自分でも書いていてとても楽しいです！弔らヴィランの関係も目が離せません！笑笑 更新頑張ります！ (2018年2月19日 21時) (レス) id: 879efebfe2 (このIDを非表示/違反報告)
夏みかん(プロフ) - 相澤先生と弔くん尊い…設定が最高です！！usjの話とか、どうなるのか気になります！！これからも頑張って下さい(*´ω｀*) (2018年2月19日 18時) (レス) id: a02c522a65 (このIDを非表示/違反報告)
青春ログアウト(プロフ) - blackReaperさん» コメントありがとうございます。10月22日ですか？これは自分の誕生日そのまま設定したので自分とも一緒ですね笑 (2018年2月17日 9時) (レス) id: 879efebfe2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：青春ログアウト | 作成日時：2018年1月10日 19時
