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智にぃサイド
鎮静剤だけはとにかくどんな検査でも嫌がる。
多分、前のトラウマがあるんだろうね。
陸「やだ、それはやだ」
翔「なら、胃の動きを抑える薬は頑張れるか？
それでも、鎮静剤流行った方がいいんだけど」
陸「そっち頑張るから、お願い」
翔「わかった、鎮静剤は一旦保留で
もし、陸があまりにも苦しくてできなさそうなら
もう一回検討してみようね。」
陸「ん」
翔「あとはカメラを挿入して終わりね」
陸「…んー」
翔「なんかある？」
陸「やっぱりやだ」
翔「ん？なんで？何か嫌だった？」
陸「怖い」
翔「怖くなったか、陸のペースに合わせてやるよ
勝手にどんどん進めないから。」
陸「ん、約束」
翔「約束ね。」
「ふふ、翔先生なら頑張れるもんね」
陸「翔先生はやだ。にぃでいてほしい」
翔「うん。翔にぃだよ大丈夫。」
陸「ん。」
翔「あと何かあるか？」
陸「…らは？来てくれるの？」
翔「んー。それは難しいんじゃない？」
陸「僕が押したから？」
翔「そうじゃなくて、空は誰かが
処置されたりするの怖いって言ってたろ？
それは、陸も知ってるでしょ？」
普段の陸なら空が処置されたりするの怖いなんて
知ってることだけど、やっぱり今はそうも
いかないみたいで。
陸「…らにきいてみてもいい？」
翔「もし、無理って言われたら
素直に諦められるか？」
陸「ん。」
翔「わかった聞いてみようね。」
そう言って空を呼ぶ。
翔「空〜。ごめんちょっとこっち来てもらえる？」
空「…え？なに？怖い。俺はやらないよ」
翔「わかってるよ。そうじゃなくて
陸が空に来てほしいって言ってるんだけど
これそうか？」
空「…」
何も言わずに首を振った。
空「…めん…わい…おれがつよかったら
りくまもれたのに…りくのためでもこわい」
翔「謝らなくていいよ。
俺はそらは強いと思うよ。
他の人のために泣けるってなかなかできないから」
空「…りく、ごめんね、まもれなくて
でも、おれもおうえんしてるからがんばって。」
陸「ん。…これない？」
空「ん。」
陸「ん」
そう言って僕の首元を腕でギュッて
抱きついてきた。
「でも、空も応援してるから
頑張れるもんね。空も陸も強いから大丈夫だね」
空陸「ん。」
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作者名：ナマコ | 作成日時：2022年1月25日 21時
