5人はずっと一緒3 (ページ46)

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潤にぃサイド

一度は納得してくれたものの…

納得させたもののかな？笑

病院に近づくと
また、嫌だと嫌がり始める。

智にぃはいつも笑って平気って
いうから、気づかないけど
やっぱり雅紀と同じで智にぃは
辛い記憶を持つ。

親と車で出かけてる時に
事故に遭って、智にぃは
よく覚えてないって言ってて、
目が覚めた時にはじぶんしか助かってなくて
両親がもう亡くなってて…って言っていた。

『なんで俺だけ？』『親を助けて欲しかった』
ばっかり言ってる。

だから、体調崩して病院に行く時は
俺じゃなくて他の人助けて？って必ず言う。

智「かえる…やだー、なんで？
俺だけ助かりたくない…」

翔「智にぃ…」

「智にぃ、智にぃだけ助かるんじゃなくて
智にぃも助かるんだよ？だから、みんなで助かろうね？」

智「ん…でも…おれがさいごにして？」

「んー？順番ね？」

何言っても気持ちはわからないから
とりあえず落ち着かせるために
智にぃの言葉を否定せず…うまく流していく。

病院について
処置室に入る。

院長先生が準備してくれてた。

院長はもともと俺らのこと
知ってて、いつもお世話になってる。

智にぃが事故にあった時も
院長先生が担当医だった。

院「さとしくん？ちょっとお熱辛いね？
頑張って下げようね？」

智にぃを自分の孫のように
優しく話しかける。

智「やだ…俺最後…
みんながたすかってから…」

院「みんなもう大丈夫だからね？
智が今度は頑張る番だよ？」

智「んん、やだ…何すんの？」

院「血液検査と点滴だけさせて？」

智「んーん、いい…」

院長先生は
話をしながら準備を進めて
気づいたら消毒し終わってた。

智「んん、しょう！しょう…せんせいに
やめてくださいっておねがいしてるのに…」

翔「助けてもらおうな？」

智「んん、あ、いたい…んん、せん、せ？」

院「痛いね？よし、このまま点滴繋げるからね？」

智「おれいがいも…んん」

そこに鎮静剤も
一緒に入れて少しの間眠らせる。