5人はずっと一緒3 (ページ29)

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智にぃサイド

「やっちゃおうか…」

この治療は雅紀が本当に嫌いなやつ…
だからこそ納得しないと思う。

今までも1回も納得してくれたことない…

雅「やだ…」

翔に合図して
ささっと準備してもらう。

胸に電気の流れるシールを貼ってもらって
そこから電気を流して筋肉を柔らかくする。

電気が流れるから痛くないわけないし
基本的に寝てる時以外はずっと貼ってるから
邪魔だし、何かするにもずっとその痛みが続く。

胸に電気が流れるから
力を入れてしまって苦しくなるのも事実。

だから雅紀は嫌いなんだろうね。

雅「やらないで…？やーだー、やぁー」

翔「手は出さないでね？
ここにまずシール貼るからね？
ほら、まだ痛くないよ？」

雅紀は手と足をバタバタさせて
俺らの手を拒む。

翔「まーさ、そんなにバタバタしないで？」

雅「やだ…やだ、ねー、にぃ…おねがい」

翔「よし、智にぃ手握ってて？」

「まさ、痛いの怖いね？でも、俺らいるからね。頑張るよ。」

雅「や゛ーぎゃーやだー」

パニックにならないのは知ってるから
どんどん進める。

翔「少し電気流すよ？小さいのから
ちょっとずつだから大丈夫。」

雅「やだー、かず…」

翔「電気流すよ、ビリビリするからね？」

雅「あ、いたい、やだ、んん、やだ」

この段階で痛いのは
固い証拠。

一番弱いのでこの痛がりは
少しずつ上げた時がちょっと怖いな…

翔が少しずつあげる。

雅紀は口で嫌だとは言いながらも
体では抵抗してこなかった。

ただ、もう1段上げると
嫌がり始めて
バタバタする。

雅「や、いたい、あ゛ーやだ、やめてほしい…」

「ごめん、翔、抑えられない…」

翔「まさき、体バタバタするのやめて？
抑えるの使うよ？」

雅「ば、か、いたいもん、くる、あ…やだ」

この治療の時毎回
抑制帯使ってるから
翔は用意してる。

ささっと足から固定してあっという間に
全身固定した。

雅「…んで？ひどい、いたいのがんばってるのに…」

翔「ごめんな？ちょっと上げるよ」

雅「ぎゃー、やだ…たすけて…、いたいよ？」

最後に電気を強くして終わる。

翔「これで最後ね？これが慣れてきたら
痛くなくなるからね？」

雅「ぎゃー、いたいよ、いたい…く、しい…」

力抜くように促しても
ぎゅって力を入れて
次に流れてくる電気に耐える。

雅「あー、んん、にぃ、やだー」

すると痛みからかよくわからないけど
一瞬、あ！って顔をして大泣きし始めた。

翔もその異変に気づいたみたい。