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智にぃサイド
雅紀は基本的に素直でいい子だけど、
体調が関わってくることだけはすごく頑固。
翔「わかるだろ？みんな心配したよ？
屋上行くなら行くって言わなきゃダメ。」
雅「…」
翔「雅紀は後でいいや、先に和。」
和「…はい」
翔「和、学校行ったんじゃないの？
学校の先生には帰るって伝えたんだろうな？」
和「んん…」
「え？先生に伝えないで勝手に帰ってきたの？
うそ？学校に連絡しておくわ。もしかしたら探してるかも。」
その瞬間、俺の携帯が鳴った。
学校からだ。
学『実は、和也くんが朝登校してから
1時間目は授業受けて、そこからいなくて。
1時間ほど探してはいたのですが、見つからなくて
和也くん体調崩してたりするかもしれないので
これから学校総出で探します。
申し訳ありません。
こちらの不手際で、すぐに探しますので、
本当に申し訳ありません。』
『あ、すみません、実は先ほど…』
全て説明して、何度も何度も謝った。
『あした、和の方からも謝らせますので
本当にご迷惑おかけして申し訳ありませんでした。』
先生は怒らず、
「良かったです、和也くんも体弱いことは
知っていたので心配しました。」
って、今の時代いい先生もいるもんだ。笑
電話を切って、和と向かい合う。
「和。和が雅紀のこと大好きなのも
心配なのもわかってるよ。それでもさ、
俺らも和も雅紀も心配なんだよ？
学校側にも迷惑かけて、先生のあの焦った声聞いただろ？
お前のこと心配して本気で探してたんだよ？」
和「はい。」
「なら明日、ちゃんと先生に謝ってこい。
あと、こんなことはするなよ？もう
和も心配だったんだろ？雅紀のこと。」
和「ん、…めんなさい…」
「わかったらいいよ。
おいで…」
和「ん…めんなさい…」
次は問題の雅紀。笑
これは担当医の翔からお願いする。
翔「雅紀、こっち向いて。」
雅「…」
翔「雅紀。いいからこっち向きなさい。」
翔が雅紀の顔をぐいっと自分の方に向ける。
雅「やめてよ、ｹﾞﾎｹﾞﾎ。ぐいってしないで…」
翔「やめてじゃないよ。
勝手に病室から出ないで、せっかくさっき
薬入れて咳治ってきたのに、これじゃ意味ないじゃん。」
雅「…ちょっとだけのつもりだったの」
ね？言い訳し始めるから。笑
翔「ちょっとでもたくさんでも、勝手に病室から出たら
心配するでしょ？わかるよね？」
雅「…って…」
流石にこれ以上、言い訳し始めると
翔が本気で怒りそうだから
ここらでお助け舟を。笑
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作者名：ナマコ | 作成日時：2022年1月26日 21時
