5人はずっと一緒 (ページ36)

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和サイド

雅紀が入院してしまった。

翔にぃがいうには
結構前から咳してたみたいって。

でもさ、気付けなかったんだよ？
いつも一緒なのに。

学校も家でも、遊びの時も、お風呂もなのに
気づいてあげられなかった。

気付けたら退院せずに済んだのかな。

雅紀が俺のことを呼んでるらしいから
今日行こうと思ったら「もう暗いから明日ね」って
言われた。

雅紀はにぃたちに「かず呼んで？」「かずがいい」
「かずまだかな」って言ってるらしい。

だから、明日学校終わったら行くつもり。

終わったら。そう決断して学校に行ったんだけど
雅紀のこと心配で学校を抜け出して病院に向かった。

病室に入るタイミングを見計らって
するとちょうど智にぃが売店に向かった。

ラッキーって思って雅紀の病室に行く。

「雅紀！きちゃった〜」

雅「かず！やったー！
あれ？学校は？行ってないの？」

「行ったよ？でも、心配で来た。笑」

雅「あひゃ、かずだーいすき。笑」

「俺も！笑」

雅「ねね、屋上行かない？」

「いや、体調悪いでしょ？」

雅「さっき薬入れてもらったから大丈夫」

「え、翔にぃに聞こうよ。」

雅「いいよって言われてるもん」

「あ、嘘でしょ…」

雅「いいじゃん、聞いたらダメって
言われるんだから、ね？
少しだけだから！お願い」

「わかった…いこ？」

2人で屋上に向かった。

屋上でゴロゴロする。
なんか幸せー。笑

雅「あ、あの形和みたい」

「え？俺？」

雅「そう、ほら、なんか背中丸いでしょ？」

「うわ、なんだそれ。笑」

まぁ間違ってはないけど。

雅「ｹﾞﾎｹﾞﾎあ、ここからだと、お家見えるんだね。」

「まぁ、近いからね」

雅「ずっとこうしていたいな…ｹﾞﾎｹﾞﾎ。
もう、病室に戻りたくないな…ｹﾎｹﾎ」

「…」

雅「あひゃ、ｹﾎそんなこと言ったらダメか…笑」

「いいんじゃない？」

雅「ん？」

「言ってもいいよ。
俺は雅紀の話聞いてやることしかできないから。
雅紀が辛いなら教えてね？」

雅「うん、和ちゃん優しい。」

「ちゃん、やめろっての。笑」

本当に一生こうしていたい。
もう病気も、治療も痛いこともしなくて
いいよって言ってあげたい。

俺が助けてあげたい。
変わってやりたい。