5人はずっと一緒 (ページ35)

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雅サイド

やだって言ったのに
チューブがどんどん入ってきて
息ができないぐらい苦しい。

「んん、ｹﾞﾎｹﾞﾎん、や…や…んん、ｹﾞﾎｹﾞﾎ…」

翔「頑張れ、苦しいね」

「ん、ｹﾞﾎｹﾞﾎ…やだ…わり、んん、ｹﾞﾎｹﾞﾎ」

翔「終わりたいね。でも、まだ終われないよ」

智「頑張れてるよ。苦しいもんね」

泣きたくなんかないのに
涙がポロポロでてくる。

雅「や、…にぃ、…わりがいい、くるしい…んん、ｹﾞﾎｹﾞﾎ」

一旦チューブが抜かれる。

よかった、終わったと思ったら
ピトっと、聴診器を当てられる。

雅「んん、やだ、…ん！」

手で聴診器を跳ね除けようとしたら
智にぃにまた抑えられた。

雅「んん！やだって…ｹﾞﾎｹﾞﾎんっ、ｹﾞﾎｹﾞﾎ」

翔にぃが聴診器を外して
また、吸入器に手が伸びる。

翔「雅紀、まだ苦しいの取れてないから
少しだけ圧をかえて、頑張ろうね。」

え？圧を変えるって？

少しだけ楽になるのかななんて想像は儚く
壊されてしまう。笑

翔「よし、口開けて？」

やだ、絶対開けない。

翔「開口器つける？それとも鼻でやる？」

仕方なくあける。
ただ、開けて後悔した。

確実にさっきよりも苦しい。
圧変えるって苦しい方にだった。

「やだ、んん、ｹﾞﾎｹﾞﾎ…んん、や、…るしい…ん、」

翔「ん？さっきより苦しいね。」

「や…ねがい、くるしい…んっ、ｹﾞﾎｹﾞﾎ…」

翔「やだよね？ごめんね」

「…ｹﾞﾎｹﾞﾎんっ、…わり、…にぃ、や…やだよ…」

翔「後少しね」

もう無理だと思って思いっきり体を使って
抵抗して、首を振る。

智「まさ、苦しいのはわかるけど
体動かさないよ。後もう少しだって…」

さっきから、もう少しもう少しって
全然終わらないじゃん

「や、んん、…くる、しい、よ…ん、ｹﾞﾎｹﾞﾎ」

翔「後5秒ね」

「や、やだ、…むり、んん、…ん、ｹﾞﾎ…しい」

翔「ん、終わりチューブ抜いてくね。」

「ｹﾞﾎｹﾞﾎ、ばか、苦しいって言ってるじゃん」

翔「ごめんな？でもほら、呼吸楽になったろ？」

「ばか！やんなっていったもん…」

翔「はは、ごめんな。でも頑張れたじゃん。
偉かったよ。」

「んん、知ってる…」

翔「素直じゃねー奴。笑」

安心したら眠くなってきた。
俺眠ってばっかり…
頭をくしゃくしゃって撫でてくれた。