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雅サイド
市販薬飲んじゃいけないのはわかってるけど
前に咳が出て飲んだ時は良くなったし、
特に飲み合わせも悪いって感じしなかった。
だから、今回も治ると思っただけ。
別にいいじゃん。
そうは思ってたけど
翔にぃの焦った声を聞いて
少しだけ後悔する。
肺炎になるなんて思わなかった。
翔「念のため検査するからね。
レントゲン撮るから、そこ横になって」
ちょっと怒ってるもん。
「やだ…」
翔「はやく、横になって。」
「…智にぃがやって…」
翔「できないの。ほら、横になるだけ。
痛くないこと知ってるだろ？」
「やぁだ、さとにぃがいい。」
智「ごめんな？俺はできないよ？」
「やだ、前まで智にぃだったじゃん。」
智「今は翔が担当医でしょ？」
「んん、やだ、智にぃがいい…」
翔にぃは厳しいし、怒ってるし
翔にぃが担当医は嫌だ。
翔「いい加減にして？
早く寝転がらないならにぃたちみんな帰るよ」
「んん、やだ、翔にぃばか、嫌い」
翔「はいはい、嫌いでもいいから、寝転がって」
素直に横になるしかなくなる。
なんか負けた気分で悔しくなる。
「んっ、く、んん、んっ、ん、かえる…んっ」
ああ、涙出てきちゃった。
涙出てきたらもうしばらくは
泣き止んでやんないんだからね。
翔「はい、そのままね。」
怒ってるじゃん。もうやだ…
レントゲンを終える。
やっと終わった。
もう帰れる。
翔「こっちの部屋おいで」
「んん、さとにぃ…」
智「わかったよ、おいで。
一緒に行こうね…」
「うん、さとにぃがいい…
さとにぃがやって？」
智「だから、俺はできないよ。」
「できるの…やだ、前まで智にぃだったじゃん」
智「…笑」
翔「さっきも言ったでしょ？
智にぃは、お医者さんじゃなくて、
今は違うお仕事でしょ？」
「ばか、しょうにぃには聞いてねーよ。」
翔「はい？笑」
「んん、智にぃがいい…」
翔「はぁ、まぁいいや。
とりあえず血液検査だけしたいから
潤手伝って。」
潤「わかった。」
「ばか、やだ、やだ…」
潤「ごめんな？ちょっとよこの方がやりやすいかもね。」
翔「そうだね、そこに寝かせちゃって」
もうだめだ…
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作者名：ナマコ | 作成日時：2022年1月26日 21時
