熱愛報道不倫疑惑 ページ10
事の発端はシーズンが終了し、スポンサー会社との新CM撮影のために日本へ帰国した彼を見送って数週間経った頃だった。
突然耳に飛び込んできたその言葉が信じられなくて、昼ご飯を作っていた顔を咄嗟に上げてテレビの画面を凝視した。
熱が引いていくような、そんな感覚。
そんなテロップの上に映るのは私、
ではなく、彼とにこやかに笑う全く知らない女性だった。
並んで座る二人のキャスターが
"オオタニの奥さんをやっと見れて嬉しい"
なんて笑いあっている。
驚きのあまり持っていた菜箸を床の上に落として、シンクに手をついた。
聞きたくも無い情報が延々と私の脳内を貫通する。
｢、どういうこと｣
きっと何かの冗談だともう一度画面を見てみても何も変わらなかった。
それどころか、写真が差し代わり今度は楽しそうにショーケースの中を覗き込む二人が現れた。
背が高く手足の長いスラッとした女性。
顔はモザイクで隠され見えていないがきっと綺麗な人なのだろう。
これでもかというぐらい彼の顔は幸せそうだった。
結婚を発表してもう半年以上が経つが、いずれも彼といるところを撮られたり、彼が公の場で私について言及することは無かった。
そのことを不思議に思ったことも無かった。それが彼の私に対する配慮だと思っていたからだ。実際一平さんにもそう言われた。
今になってその事実に怯えてしまった。
前向きに捉えることが出来ない私の脳内は、あれこれと最悪な想像をしてしまう。
どういうことだろう。
日本で撮影をしたらすぐに帰ってくると言ったでは無いか。
それも全部嘘で、本当は…
嫌なことを思い出した。
普段なら特に気にならなかったこと。気にも止めなかったこと。
そういえばここ最近やけにスマホの通知を気にしていた。
スマホを触る時間が確実に増えた。ご飯を食べながら触る時もあったので行儀が悪いと注意したこともあった。
画面を見ながら何やら楽しそうにしてたのも覚えている。
でもそれはシーズンが終わってゆっくりする時間が増えたからだと思っていた。
部屋に立てかけている時計の音が、一人大きな家にやけに響いた。
ズキズキと何処かが痛くなって胸が騒がしいほど波打つ。
重い黒ずんだ不安が胸の奥でじっと淀んでいる。
｢これって………｣
これは俗に言う、"不倫"＿＿＿＿＿
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はる(プロフ) - 初めまして！1と2、公開して頂きありがとうございます！ずっと読みたかったので一気に読みました。途中で涙止まらず…1と2を読んで3を読むとまた違った視点で読めて凄く楽しいです。話がやっと繋がりました。3の更新もホント嬉しいです！これからも待っています！ (1月30日 2時) (
レス) @page26 id: 7953a5096d (このIDを非表示/違反報告)
かおり(プロフ) - 更新、楽しみにしていました。ありがとうございます！ (1月29日 23時) (レス) id: 011b5f1b71 (このIDを非表示/違反報告)
はるきち(プロフ) - もう一度初めから読みたいです…パスワード教えて頂きたいです！ (1月21日 0時) (レス) id: d1652f67c1 (このIDを非表示/違反報告)
ジ - 初めから読ませていただきたい為、よろしければパスワードを教えていただきたいです。お願いします！ (12月12日 0時) (レス) id: 9c721e875e (このIDを非表示/違反報告)
ねぇい(プロフ) - コメント失礼します。初めから読ませていただきたい為、よろしければパスワードを教えていただきたいです。よろしくお願いします。 (12月1日 11時) (レス) id: 4c70fa6baa (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あきら | 作成日時：2023年7月8日 12時
