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それでいて特別な ページ4

自宅前で下ろしてもらい、左側の運転席に座る雪音さんに頭を下げた。

「とっても楽しかったです。服もたくさんありがとうございます」

「こちらこそ!またすぐには会えないだろうけど連絡するね」

手を振ったあとそのまま高級車は近くに聳え立つ背の高いマンションに向かって走って行った。

門扉を開いて玄関ドアに鍵を差し込もうとした時、リビングから光が漏れていることに気付いた。慌てて家を出たから消し忘れたのだと思い、そのまま気にせずドアを開いた。

靴を脱ごうとして、彼がアンバサダーを務めているという会社のロゴが入った大きな靴を目にした瞬間、やってしまったと思った。

そう言えばスマホを家にそのまま忘れてきてしまったなとか、連絡も何もしないで家を開けてしまったなとか、やってしまったことがポンポンと頭に浮かんでは消えていく。

急いでリビングに向かうと、威圧感のある巨大な影にぶつかった。

クマみたいに大きな彼が私を凝視したあと

「なんで更に可愛くなってんの…」

と抱き寄せた。

片手に握るスマホにはきっと雪音さんから送られてきたのであろう私が映った写真が大きく表示されていた。

ということは私たちが遊びに行っていたことは知っていたということになる。

なんだ良かった。
なんで連絡しないの?とまた問い詰められるところだった。

「ごめんなさい連絡しないで。すぐにご飯の支度するね」

疲れて帰ってきているだろうからすぐにご飯を作ってあげたかったが彼がそれを許してくれなかった。

ぐりぐりと頭を私の肩に押し付けて、何が不満なのかぶつぶつと何かを繰り返していた。

背中に腕を回してポンポンと軽く叩こうとした手を掴み取られ、突然身体が宙に浮いた。

「ごはん、後にしよ」

耳元で急かすようにそっと囁かれた。

「っ、待って後ってなに、」

これはダメなやつだと察して彼の上で激しく抵抗するがそれも虚しく、ソファーに転がされ座ったままの彼からのハグをただ受け入れた。


「かわいい。けど、それは俺の前だけにして」


絞り出すような声に私は訳も分からずただ頷くだけだった。


「ん…ってことで今日こそ一緒に寝る?」

「嫌です」

雰囲気に乗じて何を言い出すかと思えばこれだ。
彼の身体を力いっぱい押しのけて冷蔵庫を開けながらキッチンに立った。

わかりやすく肩を落としていたが、それでも幸せそうに顔を綻ばせ結局料理を作るのを手伝ってくれた。


そんな時間が私たちの何でもない日常だった。

朝食→←魔法



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はる(プロフ) - 初めまして!1と2、公開して頂きありがとうございます!ずっと読みたかったので一気に読みました。途中で涙止まらず…1と2を読んで3を読むとまた違った視点で読めて凄く楽しいです。話がやっと繋がりました。3の更新もホント嬉しいです!これからも待っています! (1月30日 2時) (レス) @page26 id: 7953a5096d (このIDを非表示/違反報告)
かおり(プロフ) - 更新、楽しみにしていました。ありがとうございます! (1月29日 23時) (レス) id: 011b5f1b71 (このIDを非表示/違反報告)
はるきち(プロフ) - もう一度初めから読みたいです…パスワード教えて頂きたいです! (1月21日 0時) (レス) id: d1652f67c1 (このIDを非表示/違反報告)
- 初めから読ませていただきたい為、よろしければパスワードを教えていただきたいです。お願いします! (12月12日 0時) (レス) id: 9c721e875e (このIDを非表示/違反報告)
ねぇい(プロフ) - コメント失礼します。初めから読ませていただきたい為、よろしければパスワードを教えていただきたいです。よろしくお願いします。 (12月1日 11時) (レス) id: 4c70fa6baa (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:あきら | 作成日時:2023年7月8日 12時

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