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トラウトファミリー ページ20

WBC前、最後の練習日。


私何故かエンゼルススタジアム内部のVIPルームで彼のバッティング練習を眺めていた。


その理由は……


「Hi! I've always wanted to meet you, my baby.」


私を抱き締めて頬に熱いキスをする、雪音さんに似た匂いを感じる女性。


天下のマイク・トラウト選手の奥様、ジェシカ・トラウトさんにお呼ばれしてこの場所に立っていた。


「I'm glad to see you too.」


抱擁に応じながら、何とか胸に埋もれた顔を脱出させた。

写真で見た事は会っても、実際に会うと更に際立つ美貌だ。

こんな人が長い間ずっと私に会いたいと切望してくれていたらしい。


『ベッカム、挨拶しなさい。
あなたの大好きなショウヘイの奥さんよ』


そう言われておずおずと後ろから出てきたのはご子息のベッカム君だった。

エンゼルスの帽子をかぶって照れたようにこちらを見あげている。


『可愛い…!!』


言葉にするのも難しいほど可愛らしい。
あのトラウトさんがデレデレになってしまうのも頷ける。

膝を着いて、溶けた笑顔でベッカムくん握手を交わした。


『何度会わせてくれって言ってもショウヘイはNOって言うだけで写真も見せてくれないし…こんなに可愛らしい奥さんなんて知らなかったわ。もっと早く会いたかった!』


興奮しているのか少し早口で聞き取るのがやっとだが、私に対して悪い印象を抱いているわけではなさそうなのでひとまず安心だ。


その後もソファーに座ってマガジントークを繰り広げられ、会話をしながらずっと頬っぺたをぐにぐにと触られていた。


『あぁ、本当に可愛いわ!どうしよう!』


どうもしないでくれと願いながら、私の膝の間に座り込んだベッカムくんと手遊びをして楽しいひと時を過ごしていた。



練習が終わったのか、彼とトラウトさんが喋りながら部屋に繋がる廊下に向かって歩いてきていた。

それを見たジェシカさんが、こちらを見ないまま私に問いかけた。


『ねぇ、A。世界一の野球選手の妻になる気分はどう?』

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はる(プロフ) - 初めまして!1と2、公開して頂きありがとうございます!ずっと読みたかったので一気に読みました。途中で涙止まらず…1と2を読んで3を読むとまた違った視点で読めて凄く楽しいです。話がやっと繋がりました。3の更新もホント嬉しいです!これからも待っています! (1月30日 2時) (レス) @page26 id: 7953a5096d (このIDを非表示/違反報告)
かおり(プロフ) - 更新、楽しみにしていました。ありがとうございます! (1月29日 23時) (レス) id: 011b5f1b71 (このIDを非表示/違反報告)
はるきち(プロフ) - もう一度初めから読みたいです…パスワード教えて頂きたいです! (1月21日 0時) (レス) id: d1652f67c1 (このIDを非表示/違反報告)
- 初めから読ませていただきたい為、よろしければパスワードを教えていただきたいです。お願いします! (12月12日 0時) (レス) id: 9c721e875e (このIDを非表示/違反報告)
ねぇい(プロフ) - コメント失礼します。初めから読ませていただきたい為、よろしければパスワードを教えていただきたいです。よろしくお願いします。 (12月1日 11時) (レス) id: 4c70fa6baa (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:あきら | 作成日時:2023年7月8日 12時

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