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キャッチボール ページ18

季節は移り変わり、新しい年を迎えてロサンゼルスの街も寒くなったり暖かくなったりと穏やかに気温の変動を繰り返していた。

元より雪も降らない、特別寒くもならないこの地域はスポーツ選手としては有難いそうだ。

今日も比較的暖かい日で、ウォーミングアップを終えた彼はすでに長袖を肘まで上げている。


「おーーい!!投げるから受け取ってー!!」


住宅街の敷地内にある大きな公園で、二人でキャッチボールをしているのだけれど……


「えっ、わ、待って、あぁ!」


およそ30m奥から投げられたボールをキャッチ出来ずによたよたと追いかけ回していた。


「へったくそ〜」


く、悔しい……

けどその通りだから言い返すことも出来ない。


一平さんとしてよと言っても、今日は奥さんと二人でデートって断られた〜と私にキャッチボールの相手を務めろと言い返してきた。

大会が近いから一日も欠かさずボールを触っておきたいという願いを断れるはずもなく、渋々外に出てボールを転がして彼に煽られるというのを延々としている。


「そっからボールを投げてみて!」


と言われて投げてみれば、20mも飛ばず腹を抱えて笑われた。


言っておくが、女子の平均は13mほどで、私は絶対に15mは飛んでいる(と信じたい)。

20歳を越えてこれだけ投げられることをむしろ賞賛して欲しいほどだ。


「はぁ、腹いてぇ〜。次打ってみるのはどう?」

「しないよ!!」


小馬鹿にしたような笑みでバットを持たされたがその場でぶん投げた。


休憩と称して、大きな木の下にあるベンチに座り込みやっと息をついた。

しんどい、しんどすぎる。


「A今度エンゼルスの始球式出てみてよ。
俺ホームラン5本は打てる気がする」

「絶対しないからね???」


爆笑しながら半分本気の目をする彼の肩を思わず掴んで揺さぶった。


「やめてよ?引き受けたりしないでね?」

「えぇ〜どうしよっかな」


子どもらしい笑みにため息をついて水を口に含んだ。

木を小さく揺らす風が心地よくて、目を瞑っていると彼がぽつりと零した。


「やっぱり日本には来れない?」

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はる(プロフ) - 初めまして!1と2、公開して頂きありがとうございます!ずっと読みたかったので一気に読みました。途中で涙止まらず…1と2を読んで3を読むとまた違った視点で読めて凄く楽しいです。話がやっと繋がりました。3の更新もホント嬉しいです!これからも待っています! (1月30日 2時) (レス) @page26 id: 7953a5096d (このIDを非表示/違反報告)
かおり(プロフ) - 更新、楽しみにしていました。ありがとうございます! (1月29日 23時) (レス) id: 011b5f1b71 (このIDを非表示/違反報告)
はるきち(プロフ) - もう一度初めから読みたいです…パスワード教えて頂きたいです! (1月21日 0時) (レス) id: d1652f67c1 (このIDを非表示/違反報告)
- 初めから読ませていただきたい為、よろしければパスワードを教えていただきたいです。お願いします! (12月12日 0時) (レス) id: 9c721e875e (このIDを非表示/違反報告)
ねぇい(プロフ) - コメント失礼します。初めから読ませていただきたい為、よろしければパスワードを教えていただきたいです。よろしくお願いします。 (12月1日 11時) (レス) id: 4c70fa6baa (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:あきら | 作成日時:2023年7月8日 12時

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