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増える笑顔 ページ2

画面をのぞき込むとそこには一平さんの奥さん、雪音さんがいた。
慌てて鍵を解錠してドアを開くと突然抱き締められた。

「久しぶりAちゃん!会いたかったよ〜」

私の頭を撫で回しながらそんなことを言っているが、つい一週間前も顔を合わせたばかりだ。

それでも雪音さんは相当仕事が忙しいらしく、参考書を届けてくれた時以来本当の結婚をしたと一平さんから伝えられるまで会うことは無かった。

話を聞いてみるとしばらくの間日本にいたらしい。

「お仕事お休みになったから引っ越しの手伝いに来たんだけど…もう終わっちゃった?」

リビングに通して部屋を見回すとそう言った。

今さっき、後回しにしていた私の部屋の片付けを終えて引っ越しが完了したところだった。

お茶でも出そうとキッチンに回った時、ガッシリと腕を掴まれ通ったばかりの玄関へと続く廊下を引きずられた。

「そうとなったら久々に買い物に行くしかないでしょ!」

ニンマリと笑みを作り細腕から想像し難い力で高級車に詰め込まれた。


そうして前回同様エステサロンや美容室に運び込まれ全身を磨きに磨かれたが、高級レストランや有名ブランドショップに無理やり連れ込まれることは無かった。

私がそう言う類のものを好まないと察してくれたらしい。
前は行かなかった親子連れが集まるような大きなアウトレットモールへと足を運び、何着もの服を買ってくれた。

「妹がいたら一度はこんなことしてみたかったの!」

嬉しそうに笑う雪音さんを見て、楽しそうならいいっかと両手に抱える紙袋の重さを知らないことにした。

休憩するために入ったカフェテラスで息をつきながら、最近合った出来事を話し合う。

あれだけ二人は他人だったのにどうして突然?という話はとっくの昔に終えている。あの日は確か二人で食事をしに行って本当の夫婦となった経緯を話したのだが、それを聞いた途端雪音さんはその場を立ち上がり彼に電話をかけて突然怒鳴り始めた。

あんた何考えてんの?!という言葉から始まり、今度泣かせたりなんかしたらぶっ飛ばすからね!!という脅しで終わった。

後にも先にも、世界の大スター相手にあれほどの言葉をぶつけることができるのは雪音さん以外きっといないだろう。

目の前の柔和な笑みを浮かべる雪音さんからは想像もつかない迫力だったと少し笑ってしまう。

そんな私を見て雪音さんも笑った。


「ほら、言ったでしょ?」

「Aちゃんは翔平くんの世界一のお姫様なんだって」

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はる(プロフ) - 初めまして!1と2、公開して頂きありがとうございます!ずっと読みたかったので一気に読みました。途中で涙止まらず…1と2を読んで3を読むとまた違った視点で読めて凄く楽しいです。話がやっと繋がりました。3の更新もホント嬉しいです!これからも待っています! (1月30日 2時) (レス) @page26 id: 7953a5096d (このIDを非表示/違反報告)
かおり(プロフ) - 更新、楽しみにしていました。ありがとうございます! (1月29日 23時) (レス) id: 011b5f1b71 (このIDを非表示/違反報告)
はるきち(プロフ) - もう一度初めから読みたいです…パスワード教えて頂きたいです! (1月21日 0時) (レス) id: d1652f67c1 (このIDを非表示/違反報告)
- 初めから読ませていただきたい為、よろしければパスワードを教えていただきたいです。お願いします! (12月12日 0時) (レス) id: 9c721e875e (このIDを非表示/違反報告)
ねぇい(プロフ) - コメント失礼します。初めから読ませていただきたい為、よろしければパスワードを教えていただきたいです。よろしくお願いします。 (12月1日 11時) (レス) id: 4c70fa6baa (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:あきら | 作成日時:2023年7月8日 12時

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