後悔と辰哉 ページ17
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「ねぇ〜」
「やっぱ考え直さなぁい?」
なんて言いながら大きめのカバンに荷物をつめる彼女の腕をするりと掴んだ
「ごめん、もう無理」
そう返す彼女を見て寂しそうに眉を下げる深澤
「俺さぁ、お前のこと結構まじだったんだけど」
どろりと溶けそうなくらい熱い視線を彼女に向けながらそう言うと掴んでいた腕を引っ張り自身の腕の中へと閉じ込める
「え、ちょっ!」
抵抗しようとする彼女の唇に無理やりキスを落としどんどん深くする
このまま俺に流されればいいのになんて願いながら
乾いた音が聞こえたと思えばじわりと痛み始める左頬に、「あ、叩かれたのかぁ」なんて呑気に考える
「え〜、そこまでしちゃう?」
なんて熱を帯びた左頬に軽く触れながらゆるりと笑う
「もう、無理なんだってばっ、!」
ぼろぽろと泣きながらそう告げる彼女は荷物の入ったカバンを掴んで足早に家を出て行った
あ〜、おれ、お前に本気だったのになぁ
もっとちゃんと口に出しておけばよかったなぁ
なんて今更遅いのに沢山の後悔がおしよせる
ふと視界に入った彼女が良く抱きしめていたぬいぐるみが視界に入って、「あ、おれ自分で思ってた以上にAのこと本気だったんだ」って考える
そのまま壁にもたれかかり、ズルズルと座り込む
「おれ、お前のこと本気だったよ」
「本気で、好きなんだよ」
そうポツリと零してどんどんと溢れる涙を雑に拭う
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隣人(プロフ) - あさん» ありがとうございます!春になったらの設定(?)が出た時に書いたものなので類似してるところは結構あると思います😂 (1月6日 9時) (レス) id: 7c7156921d (このIDを非表示/違反報告)
あ - 友人スピーチと辰哉の話って、春になったらの予告に似てませんか⁉️予告を見た時に運命を感じてここに戻ってきました‼️ (1月5日 21時) (レス) @page40 id: 35f01d12bc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:隣人 | 作成日時:2023年12月22日 23時