【4】幼い頃の話 ページ4
私は高華王国、空の部族に来た。
妻を亡くし戦を嫌う国王と、国王様に可愛がられぬくぬくと城の中で育つ姫様の2人に挨拶を終わらせ、数日がたった。私は与えられた部屋から出ることは無かった。のだが……
ヨ「ねぇねぇ!!貴女ハルって言うんでしょ?ハルって呼んでもい?私の事はヨナでいいから!!あ、それと、こっちはハク!ハクって呼び捨てでいいと思うわ!!」
ハ「はぁ?お前は俺の事をハク様って呼べよ?」
ヨ「もー!ハクったら!!ハル、ハクの事は無視していーからね!!」
なんて、挨拶してからというもの、毎日、私に与えられた部屋に顔をのぞかせるお姫様。無視して本を読んでいても、無視して外を見ていても、勝手にはなし、気が済んだら、またあした。と言ってハクを連れて部屋から出ていくお姫様。
いつか来なくなるだろう。なんて、最初のうちは思っていたりもした……だけど……彼女は毎日のように足を運び、ハクとはなし部屋から出ていく……
そんな、何周目かの今日……お姫様とハクと呼ばれた少年の会話に思わず笑ってしまった……
ヨ「は、ハク!?ハルが……ハルが笑ったわ!!」
ハ「そりゃそうでしょうね。こいつも人間ですからね。」
ヨ「そ、そうだけど……今まで見向きもしてくれなかった、ハルが笑ったのよ!!明日はきっと嵐だわ!!」
ハ「ほぉー。そりゃ大変だ」
なんて、話す2人に私はお腹を抱えて笑う。
貴「変わった姫さんだね。でも、危ないよ。何を考えて、何をしでかすか分からないどこかの姫の部屋に訪れるなんて。辞めた方がいい」
ヨ「大丈夫よ!!ハルが何かを企んでるようには思わないもの!」
ハ「えぇ、そうですね。逆に、何かを企んでいるのはウチの姫さんですからね。」
ヨ「酷い!!確かに企んでいるけど……言うことないじゃないの!!」
なんて、じゃれ合う二人に私は涙がこぼれるほどに笑った……
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遥(プロフ) - 海未さん» コメントありがとうございます!好きと言っていただけて嬉しいです!!更新遅めですが、最後まで書くのでお待ちください! (2020年11月1日 22時) (レス) id: c53d9db867 (このIDを非表示/違反報告)
海未(プロフ) - 凄く面白くて好きです…!こんな話を待ってた、更新頑張ってください〜! (2020年11月1日 20時) (レス) id: a7c47992ac (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:遥 | 作成日時:2020年9月21日 18時