白銀の姫3

【11】幼い頃の話 ページ11

今日、イル陛下が訪れてきた。
そして、悲しみに歪めた顔で私の国の敗北を告げた。





私は何故か周りがとても美しく感じ、何故か笑いが込み上げてきて……狂ったように笑い続けた……それを目の辺りにしたイル陛下や何人かの兵は驚き戸惑っていた……






貴「取り乱し、申し訳ありませんでした。」




イ「いや、構わないよ」




貴「……突然ですが、イル陛下。私も、一国の姫として我が国のしでかしたことの責任を取る所存です。さぁ、なんなりと……」





そう言って、イル陛下を見ればイル陛下は優しく微笑み私の頭を撫でる。




イ「ハル。君は何も悪くない。それに、君はここにいて、あの国の作戦も何も知らない。そうだろ？」




そう言って、聞いてくるイル陛下……
私はきづいていた。義母や義兄が私からの手紙を待ち望んでいることを……その手紙にイル陛下の行動とこの国の動きを書いて送るのを待っていることを……




でも、私は手紙なんて一度も送らなかった……それにしびれを切らし、我が国の兵を連れこの国の王を侮り乗り込んできた。私は……終わらせたかった……全てを……





貴「私は、この通り人と違う見た目に、人と違うものを持ちます。それにより、貴方様の名を汚してしまうかもしれない。ですのでお断り致します。」




イ「……そうか、それなら仕方ない……君は、元を辿ればあの国にうられてきたも同然。ならば、君に拒否権はない。君はヨナの妹として過ごせ。これは命令だよ。」




貴「っ………承知致しました……イル陛下。」

【12】もしも主人公が悪女だったらの話→←【10】幼い頃の話※少し話変えました。

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