これで終わりだね。って件……

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。




ここは、東京都米花市から少し離れたとある研究所……



貴「榊先生……お目覚めですか？」



榊「ここは……」



貴「あなたが薬を飲んだ時間に戻りましたよ。覚えてますよね？人生をかけたルーレット……」



榊「あ、あぁ……」



貴「それは良かった……なら、早く起きてください。あなたがすることは沢山あります」




そう言って無理やり榊をつかみ起こし、引きずるように歩き出す。そのまま引きずられる榊に歩け、重い。と呟けば自分で歩いてくれたので助かった……





貴「さて、歩きながらの説明ですが……人生をかけたルーレットでさっきまで生きていた1つの世界は終わりました。実際はあの場にいなかった人々はその世界で生きてますがね……」



榊「どういうことだい？」



貴「地縛霊……ご存知ですよね？まぁいいでしょう、説明してあげます。地縛霊(じばくれい)とは、自分が死んだことを受け入れられなかったり、自分が死んだことを理解できなかったりして、死亡した時にいた土地や建物などから離れずにいるとされる死霊……地縛霊はずっと同じ場所で同じことを繰り返すみたいですよ……いわゆる……私やあなたが飲んだ薬はそういう感じのものです。受け入れられても、その土地や建物から離れられても……この世界からは逃げれない……」





そう言って私は立ち止まる……




貴「何度死のうが……なんど愛し愛そうが……死んだらまたここ(薬を飲んだ時間)に戻ってくる……私が覚えていても、相手は忘れてしまっている……だって、記憶を引き継げるのは……薬を飲んだ人だけなんだもの……」




そう言って扉を開け榊を中に入れる……そこには1人の女の子が表情もなく座ってる……




榊「…………カナミ？」



「お父さん……待ってたよ……お父さんが……死ぬまでずっと……私……記憶のあるお父さんが戻ってくるまで……16945回も……同じことを繰り返した……」

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