5・ ページ5
なんしてんねん！と頭を割と本気でははたいてやりたかったけど、ふと亮を見れば、うちの玄関先の段差の上に登ってつま先をぎゅーって上げて、一生懸命顔をあげていて思わず吹き出してしまった。
黄「なんやねん！俺、本気やで！すばるくん、俺と付き合えや！」
赤「はいはい、りょーちゃんが⒑年経っても俺のこと好きやったらな」
と返事をして交わす。そんな日が来るなんて思ってやしないから、適当に約束をした。
-------------------------------------
そして、今、⒑年後。契約は成立したらしく、勝手におれは亮の「彼氏」になっているらしい。
あれからずっとおれを追いかけて、とうとうおれの赴任先にまで現れた亮のことは正直、意識している。不覚にも、心臓は身体に悪いくらい高鳴っている。
でも、怖い。亮ときちんと向き合うのは怖い。
永遠なんかどこにもないって分かってるから。ましてや１０個下の若い男の将来をおれに縛り付けるなんて怖くてできやしない。
黄「先生。進路調査票、見た？俺、あれほんまにそう思ってるから」
赤「アホ。おまえは大学行けよ。ほんで、コンパとかサークルとか満喫してかわええ彼女作ったらええねん」
黄「−−−大学は行くで。やって将来的にすばるくん(嫁)養わなあかんやん」
赤「余計な世話や」
大真面目な顔をして亮が言う。いつもトクトク煩い心臓が今回はぎゅっと締め付けるように痛んで喉がぴりぴり乾いた。
急いで買って貰った(生徒に！)コーヒーを飲み干せば、猫舌のおれには熱くて生理的な涙が滲む。
黄「すばるくん、待っててな。いつか絶対、嬉し泣きさせたるから。給料３か月ぶんのダイヤ買って、外国行って、ちゃんと・・・永遠をおれがすばるくんにプレゼントするから」
赤「おまえ、ほんまガキやなぁ」
プロポーズくらいで紙切れ一枚くらいで永遠が容易く手に入ると思っている目の前の子供がおれの温かい涙で滲んでいく。
でも、１０年間待っていてくれたおまえをおれは永遠に待てる気がしている。
そういえばもうすぐ春。
桜の季節がやってくれば、亮はおれの生徒じゃなくなるし、大人のキスくらいは試してみてもいいのかも知れない。
ああ、きっとこの恋は口づけさえもできないほどの純愛。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 178人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「関ジャニ∞」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
碧結(プロフ) - s1117さん» そうだったんですね！かわいい赤さん、私も好きです！！青推しなんですけど、CC2のかわいい赤さん見てやられましたもん！作品は読まさせてもらってます！これからも読むつもりです！ (2019年3月15日 17時) (
レス) id: e413d80d5c (このIDを非表示/違反報告)
琉羽。(プロフ) - s1117さん» 私の作品を読んでいただけてたなんて、嬉しいです！しかもハマって貰えてたなんて！！赤さん大好きなので赤受けばかりですがこれからも読んでいただけると幸いです。新しいお話、楽しみにしています！ (2019年3月15日 0時) (レス) id: 345e604141 (このIDを非表示/違反報告)
s1117(プロフ) - 碧結さん» コメントありがとうございます。私は赤さんの今のキングオブ男なビジｭも大好きですが妖精時代の儚さと強さが混じった感じが好きで‥‥‥強がらせてかっこかわいくするのが好きな病気なのでそこをほめられて？嬉しいです。これからもお付き合い頂けたら幸いです。 (2019年3月15日 0時) (レス) id: 7cf8187a84 (このIDを非表示/違反報告)
s1117(プロフ) - 蒼乃碧さん» えへへやっぱ青さんでしたかぁ！もういっこ青さん描いちゃいました♪また萌える相手役なども教えてくださいね♪やっぱやすばかなー笑 (2019年3月14日 23時) (レス) id: 7cf8187a84 (このIDを非表示/違反報告)
s1117(プロフ) - 琉羽。さん» コメントありがとうございます。あ、あのっ！私、キャン○ャニちゃんは読まず嫌いだったのですが貴方様の読んで以来めっちゃ沼りました。なのでコメント頂けて魂がかけのぼりそうです（おもいだまー笑）本当に嬉しかったです。私の方こそマイペースでの更新応援してます (2019年3月14日 23時) (レス) id: 7cf8187a84 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：s1117 | 作成日時：2019年2月2日 23時
