屋上の天使（○赤中心） (ページ20)

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海でバイクの仲間に会って久しぶりにアレをすることにした。
アレっていうのは俺らは勝手にデスゲームって呼んでるけどー

この海の近くに灯台があってそこはちょっとした危険な場所。断崖絶壁の高い崖になっている。
勿論ガードレールとかもない。
そこをバイクで飛ばして走って、一番ギリギリで止まった人が勝ち。
ちなみに判定は地面のタイヤの跡で決める。
端から聞けばかなり危険な話だが、さすがにはこんなんで命を落とすアホはいないので所詮お遊びである。

すばる君に説明をしていると
それまで楽しそうににこにこしていたのに
急にスッと表情が消えた。
あれ、引いたかな？

でもすばる君だってあんな時間にブラブラしたり制服だって着崩しているし目付き悪いし
不良な気がする。
勝手に仲間意識を持っていたのにちょっと残念。

と、思えば。

赤｢おれもそれやりたい｣

なんて言い出したから、焦る。

緑｢いやいやすばる君、免許ないって言ってたやんか。危ないで。死んだらどないするん？｣

赤｢おれが勝ったら、ドラム死ぬ気で叩けよ｣

緑｢は？なんでドラムが出てくるんよ。
ね、すばるくん頼むから辞めてぇや｣

必死で止める俺にバイク仲間たちは、お兄さんノリええやんとか無免やのにやるー！とか勝手なことをほざいている。

俺は当たり障りのないように、とりあえずニコニコはしているがドライな人間だと思う。すばる君は昔からのツレとかじゃない。
今日仲良くなっただけの人間なのに何故か本気で心配している自分がちょっと不思議だ。