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見ると、岸くんの大きくて骨ばった手が
私の手を握っていた。
『岸くん…？』
手の温かさを感じたまま岸くんを見る。
岸「海人とAが姉弟ってわかってんだけどさ…」
遠くにあった目線を私に移し、
繋がっていた手を強く握ってきた。
岸「ごめん、俺妬いてるわ」
オレンジ色に染まる空に輝く夕陽が
後ろから岸くんを照らす。
少し影になった顔で困ったように笑うから
なんだか儚くて、
今にもどこかへ消えてしまいそう。
岸くん「今だけでいいからさ、このままでもいい？」
…そんな顔で言われたら
ダメなんて言えないじゃん。
小さく頷くと、眉を下げたままニッと笑う。
夕陽が赤くて良かった。
絶対いま顔赤いもん。
繋がった手から
自分でもうるさいと思うドキドキが伝わっちゃいそう。
岸「あーーー夕陽が赤くてよかったわ」
私の心を読んだかのような発言に
思わず笑ってしまう。
『それ、私もちょうど思ってた』
そう伝えてみると「マジ！？ヤッバ！」と興奮しながら
1つになった手をブンブン振る。
その姿が
なんだか可愛くて、面白くて
2人で笑いあった。
手だけじゃなくて
胸の
奥の方まであったかくて。
そのまま
またなんでもないことを話し出す。
「ダンゴムシがいるよー」とか
「玄樹は本当に可愛い」とか。
すごく楽しい。
初めに感じたドキドキは
いつの間にか“安心”へ変わっていた。
あっという間に家の前。
岸「着いちゃったな〜」
小さな呟きが耳に届き、
少し経った後に
名残惜しげにゆっくりと手を離す。
岸「こっから先は普通で！な！」
また、あの夕陽のときみたいな
凛々しい眉毛を下げた儚い笑顔。
玄関のドアを開け「ただいまーーー！！！」と大きな声で家に入る岸くん。
直後、
玄関にある小さな段差に思いっきり躓き
ドターン！と転ぶ。
岸「いってぇ〜〜〜！！！やべ！！！荷物！！！大丈夫かなぁ！！！」
すぐに起きあがり
ガサガサと袋の中を確認する。
おもいっきり動揺してるじゃん………
岸くんらしいなぁと思って笑うけど、
頭の片隅には
さっきの
夕陽を背負った岸くんの笑顔。
相変わらず手に食い込み続けるビニール袋と
変わって何も無くなった反対の手。
何故かとても涼しく感じた。
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ぷに。(プロフ) - Aさん» 体調はもう全然大丈夫です…！ご心配頂きありがとうございます…！優しいお言葉を糧にこれからも更新していきますので今後ともよろしくお願いします！ (2019年8月29日 11時) (
レス) id: 8ef7d4a064 (このIDを非表示/違反報告)
ぷに。(プロフ) - かりんさん» お返事遅くなってしまってごめんなさい…！キュンキュンしてくださってありがとうございます！！これからもよろしくお願いします！ (2019年8月29日 11時) (レス) id: 8ef7d4a064 (このIDを非表示/違反報告)
A - 更新お疲れ様です。体調大丈夫ですか？仕事などあると思うので、ゆっくりでいいので更新頑張ってください！ (2019年8月28日 22時) (レス) id: c593ad42f9 (このIDを非表示/違反報告)
かりん - キンプリの一つ一つの行動に、とてもキュンキュンします。これからも更新頑張ってください！ (2019年8月9日 11時) (レス) id: 02af7a1c28 (このIDを非表示/違反報告)
ぷに。(プロフ) - #なこさん» なこさん！！こっちにもコメント頂いて本当にありがとうございます…！！とてもうれしいです……！！！そのお言葉を糧にがんばります！、！ (2019年8月1日 0時) (レス) id: 8ef7d4a064 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぷに。 | 作成日時：2019年7月16日 21時
