近所のお兄さんが、苺の王子になってたんですけど。【stxxx/桃】

秘密のデート(仮) ページ20

る「はい、ポップコーン買ってきたよ」

『わっ、ありがとうるぅと！』

日曜日。

るぅとと遊園地に来ています！

えっ、さとみお兄ちゃんはって？

まさか浮気！？

って.....オイオイ。

人聞きの悪いこと言わないでよ、これは、小説の取材！

るぅとをイメージしたキャラを出したくてね。

遊園地のシーンについても取材できて、一石二鳥！！

『るぅと〜、次は何乗る？』

る「んー、お化け屋敷とか？」

『いいね！私、ホラーいけるよ！』

る「じゃ、やめた」

『えっ、なんで！？』

る「Aが怖がってるとこが見たかったから〜」

『うっ、この腹黒悪魔あああ！』

子供みたいに騒ぐ私たち。

端から見たら、カップルなのかな.....？

もし、さとみお兄ちゃんが見たら、浮気って思う？

『.........。』

このデートのこと、お兄ちゃんに言ってないんだ。

もし鉢合わせしたら......。

なんてね。

『るぅと、私アレ乗りたい！！』

る「いいですよ！」

よし、まずは取材取材！！

そしてせっかくだし......楽しむ！！！







.





『ふぅー、遊んだ遊んだぁ！』

たくさん遊んでもう夕方。

『るぅと、今日はありがとね！』

る「.......もう、帰るんですか？」

『え？だって、さとみお兄ちゃん心配するし......わっ！？』

突然、るぅとに、引き寄せられた。

えっ、なになに。

『る、るぅとっ....？』

る「さとみくんじゃなきゃ駄目ですか？」

『るぅ…と？』

それってどうゆう......。

る「A」

『な、何？』

る「僕、Aのこと好きなんです。出会ったときから、ずっと......」

.......ん？

これってもしや告白…？

ええええっ！？

『るぅとっ、私さとみおにちゃ.....』

る「知ってる。Aがさとみくんの彼女だってことくらい」

『じゃあなんで......』

る「それでも、好き」

あ......。

分かる、その気持ち。

私もそうだった。

諦めたほうがいいのに、好きだった。

辛くて、痛かった。

.......るぅとも、同じ気持ち？

『るぅと......』

私は、さとみお兄ちゃんの彼女で、さとみお兄ちゃんが好き。

でも。

私は、るぅとと同じ気持ちを知っている。

だから、断るに断れない。

どうすればいいの.......？

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