婚約者7 ページ7
『ふふ…』
よくじつ、私は悟くんからもらったあじさいをおしばなにしたものをもってろうかをあるいていた。
もちろん、悟くんにみせるためである。
きょうはれいぎをおさらいする日。きっとはやくおわるはずとそわそわしてたら、せんせいにどうしたの?ときかれてしまった。きをゆるめすぎてたわ。
そうはずかしくおもいながら、悟くんにみせようと私はいま、せんせいといっしょに悟くんのもとへむかっている。
おしばなのことをしっているせんせいは、私をみてクスリとわらった。
「押し花、きっと悟様は喜んでくださいますよ」
『そ、そうでしょうか?』
「ええ!悟様がお花を贈られた方なんて初めてですから。よほど気に入られたのですね。さすがです」
…そうだったらいいな。
私はあじさいをみてほほえむ。
よろこんでくれるかな、よろこんでくれるかな
わくわくどきどきしてしぜんとあしどりがかるくなる。
そのとき、フッとかげがかかった。みあげると、そこにいたのはきんぱつのおにいさん。
私はこの人をいちど、みたことがある。禪院直哉様だ。
私はせんせいといっしょにみちをじゃましないように頭をさげてよこにはける。
『もうしわけございません』
しかし、禪院さまのしせんはいまだ私にあった。
そんな彼をふしぎにおもったのか、せんせいがあいさつをして私のまえにたった。
「…君、悟くんの乳母やった人やろ?」
「はい。そうでございます」
「この子だれや」
「このお方は悟様の婚約者であらせられます__」
「ああ、そういや君、
なぜだかわらわれ、私はからだをちぢこめる。
なんだか、あざわらわれているようだわ。
「ん?君の持ってるソレ、なんや?」
『__これはあじさいのおしばなでございます』
私がへいぜんをよそおっていうと、禪院さまは「ふーん…君、こっちきいや」といわれる。私がしたがって禪院さまにちかづくと、彼はわたしをぜんしんくまなくジロジロみて、おしばなをうばいとり、あしでふみつけた。
『えっ…』
まさかのじたいにめをまるくしてると、禪院さまは私の顔をのぞいてケラケラわらう。
「君、
『っ』
きんき、のろい。
それは私がさんざんいわれてきた言葉。
ドグッとしんぞうが嫌なおとをたてた。
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AО777 - コメントありがとうございます!『五条悟の幼妻は離婚したい』と設定は似ているのですが、当作品はほのぼのあまーい感じを目標に書いているのでそう言っていただけて嬉しい限りです…!どうぞ当作品も宜しくお願い致しますっ…! (2月9日 6時) (レス) id: e34a889bc1 (このIDを非表示/違反報告)
しろりん(プロフ) - 夢主ちゃんと五条くん…可愛いカップル♡『五条悟の幼妻は離婚したい』とは…また違ったカンジで、すごくいいです!続きを楽しみに、お待ちしております!(⑉ᐢᵕᐢ⑉) (2月8日 20時) (レス) @page11 id: 2a6843f9ca (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:AO777 | 作成日時:2024年2月3日 15時