婚約者4 ページ4
「お前、敬語やめろよ」
ぐしゃぐしゃになってしまった髪をととのえていると、悟くんがそういった。
そしてズイッときれいなお顔を私につかづける。
絶対やめろ、とめいれいされているようだ。
私はその圧に口をひらくが、そこで今朝おかあさまにいわれた言葉をおもいだす。
“いい？五条様の前では常に笑顔よ。機嫌を損ねちゃいけないわ。あと敬語を使ってね、約束よ。”
私はそれにうなずき、ゆびきりげんまんをしたのだ。
『も、もうしわけございません。できません…』
「なんでだよ」
悟くんはムッとして顔をくもらす。
悟くんは五条家、かくうえのいえの人。めいれいはきかなちゃいけない。
でも、でも、やぶったら私…
『…私っ、しんじゃう…っ』
「は？」
ポロリと涙がこぼれる。頭がパニックじょうたいになって、ないてしまったのだ。
鼻水をすすりながら声をころしてボロボロなみだをこぼす私に、悟くんはあわてて私の頭を撫でた。
「お、おい！そんなにタメ口にしたくねぇならいい！だから泣くなよ！」
どうやら悟くんは、私が敬語をやめるのが嫌でないているとかんちがいしているようだ。
ちがうの、そうじゃなくて…
『ハリセンボン…飲まされちゃう、からっ…！』
「…は？？」
悟くんはしんそこふしぎそうな顔をして、私の頭をなでる手をとめた。
ーーーー＊
「あっはははは！！おまっ…そんなの信じてんのかよ！」
『えっ…？』
私が泣き止んだ後、悟くんにおかあさまとのやくそくと、ゆびきりげんまんのはなしをすると、なぜかばくしょうされてしまった。
わらいばなしなんてしてないのに。
『どうされたのですか？』
「なんっ…はー…。お前さぁ、それただの童謡だろ？ほんとにハリセンボン飲ませるわけじゃねーよ…っ！」
『……え』
つまり、私はやくそくをやぶってもハリセンボンのまされないの…？
なぜかばくしょうしてころげまわる悟くんの様子から、私のおもいこみであったことは、あんいにそうぞうできた。
『あ…』
それにきづいた私は顔をまっかにする。
私、はずかしいまちがいしてたのね…！
「あー……お前おもしれぇ。やっぱ子供だな！」
やっところげまわるのをやめた悟くんにそういわれて、すこしムッとしてしまった。
私は子供だけど、そうだけどっ…しらなかったんだもの！
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AО777 - コメントありがとうございます！『五条悟の幼妻は離婚したい』と設定は似ているのですが、当作品はほのぼのあまーい感じを目標に書いているのでそう言っていただけて嬉しい限りです…！どうぞ当作品も宜しくお願い致しますっ…！ (2月9日 6時) (
レス) id: e34a889bc1 (このIDを非表示/違反報告)
しろりん(プロフ) - 夢主ちゃんと五条くん…可愛いカップル♡『五条悟の幼妻は離婚したい』とは…また違ったカンジで、すごくいいです！続きを楽しみに、お待ちしております！(⑉ᐢᵕᐢ⑉) (2月8日 20時) (レス) @page11 id: 2a6843f9ca (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：AO777 | 作成日時：2024年2月3日 15時
