年の差10歳の婚約者【五条悟】

婚約者18 ページ18

『あ、悟くん』


しょーこちゃんにだきつかれたまま、私は悟くんにかたてでてをふる。
するとしせんはあさってのほうこうをむいていたものの、てをふりかえしてくれた。
うれしい…！


ニコニコしていると、上の方からおえつのような、くるしそうなこえがきこえた。こえのぬしは、しょーこちゃん。



「キッッモ。何この子に手振ってるんだよ」


「は？普通手ぇ振られたら振りかえすだろ！？」


「照れて振りかえしてんのがキモい」


「はぁ！？」


『しょーこちゃん、私はうれしいよ？』



なぜかけんかがはじまりそうだったので、ちゅうさいしようと口出しすると、



「ハッ！こいつは嬉しいって言ってんぞ、硝子？」


「A…」


『えっ、ぅっ…」



悟くんにはドヤ顔、しょーこちゃんにはしょぼんとされてしまい、私はあわてしょーこちゃんにだきついた。



『で、でもうしょーこちゃんになでなでされるのも、うれしいよ！』



そう言うとしょーこちゃんはむごんで頭をなでまわしはじた。



『あ、あの、しょーこちゃん？』


「んー？」



すうふんくらいなでなでされてちょっとこまっていると、きゅうにふゆうかんにおそわれた。
なにごと！？と思ってキョロキョロしていると、ぽすんとせなかにあたたかいなにかがあたった。



「お前何言ってんだよ」


『っ！』



悟くんだ。
私は今、悟くんにだきかかえられている。


うしろからかんじる悟くんのたいおん、うえからきこえる悟くんのこえ。すべてがびんかんにかんじられて、ドッドッとしんぞうがはやがねをうつ。


なんで、どうして？



「俺の方がいいよな！？」


『ぁ、え、うん…？』



とつぜんとわれ、びっくりした私があいまいながらもこたえると、悟くんはニカッとえがおをみせた。

それにまた、ドクンとしんぞいがやけにおおきくこどうした。

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