教えてよ、俺に。【としみつ】 (ページ4)

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04.遊びに行くの？ページ4

東京生活中、東海オンエアはとても忙しそうで、私はメンバーの泊まるホテルととしみつの家と撮影現場を行ったり来たりしながら、生活していた。

たまにひたすら動いていると、「A、ちょっと休憩しなよ」なんて言って、りょうくんが心配してくれたりした。

「てつやー！この間の洗濯物、回したけど、ポケットにお姉さんのいるお店の名刺入ってたよ。一応取っておいたけど、いるの？」

て「お、サンキュー！でもこれ、としみつが気に入った子じゃね？」

と「あぁー、もういいや」

て「お持ち帰りしたのに？」

と「こんなのその日限りだろ。連絡先も交換してねぇし」

こんな会話はよくあるのだけれど、てつやがやってても何も思わないのに、としみつの話は耳を塞ぎたくなる。

昔から一緒にいた男が、そんな事してるとは思いたくないから…なんて思っていたけれど、そういうわけじゃないのかな。

「で、いるの？」

私がとしみつの目の前で名刺を出しながら聞くと、「いらねー」って素っ気なく返される。

「女の子も可哀想だよね」

と「お前に関係ねぇやん」

「同じ女の子として関係ありますー」

と「そのへんの綺麗なお姉さんと、お前は別の生き物やん」

「なんでそういう言い方しか出来んの？」

り「はいはい、お2人さんストーップ」

こんな喧嘩も日常で、こういう事があると、やっぱりこんなやつ恋愛対象外！なんて思ってしまう。

東京生活中に、としみつが遊びに行く。と言うと、どこに？と聞きたくなることもあったが、彼女面は出来ないので、私はそのまま1人で待つ事が多かった。

もうすぐで岡崎に帰れる、と言う時、としみつがまた出掛けるか。と呟いた。

「ふーん。行ってらっしゃい」

と「いや、お前も行くぞ」

「え？」

と「今日は俺とAの日。」

どうやら、2人で出掛けるらしい。

「どこ行くの？」

と「買い物。何欲しい？」

「なんか買ってくれるんだ。」

と「いいよ」

思いがけない答えに、えっ。と驚くと、何欲しいん？と更に聞いてくる。

「何と言われると…」

ちょっとお腹すいたな。なんて考えていると…

と「とりあえず美味いもん食うか。」

こうやっていつも、私の事をわかっているのも幼馴染だからだと感じてしまう。

2人でとしみつオススメのお店に行き、ご飯を食べながら、としみつが言う。

と「時計、買い行こ。」

私のボロボロの時計に気づいたんだ。と思うと、ポンコツじゃない気もする。