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01.暇を持て余した神々の… ページ1

鬼灯と顔を合わせれば痛い目に合わされる日々

僕は嫌がらせをした事はあるけど、暴力を振るったことはないのに

積もり積もった鬱憤がとうとう爆発した

白澤「お前なんか死ねばいい!!」

吉兆の印の僕が珍しくそんな暴言を吐いたもんだから

桃太郎「白澤様!!鬼灯様が大変なんです!!」

白澤「何かあったの?」

桃太郎「五道転輪王が新しく作った僵尸にやられて死にそうなんです」

白澤「…は?」

ほら罰が当たった

桃太郎君を乗せて急いで病院に面会に行く

閻魔「白澤君来てくれたんだね。鬼灯君もきっと喜ぶよ」

喜ぶと言いながらも閻魔大王の表情は硬い

閻魔大王に案内された病室にはいくつもの機械に繋がれ、全身を包帯で包まれた人がいた

白澤「これが鬼灯?」

顔まで包帯を巻かれていては確認のしようがない

違う

白澤「…嘘だ」

今目の前に居る人物が鬼灯だと認めたくない自分が居るのだ

閻魔「今は寝てるけど、すぐ起きると思うからゆっくりして行ってよ」

桃太郎「俺は配達があるのでまた後で来ます。白澤様は一緒にいてあげて下さい」

閻魔大王と桃タロー君はそう言い残して病室を出て行く

白澤「鬼灯?…どこが痛い?」

真っ白な手を両手で握りしめて尋ねるが返事は無い

白澤「ねぇ?何か食べたいものは?飲みたいものは?何でも買ってあげるよ?」

肩を軽く叩き、耳元で話すが身体はピクリとも動かない

白澤「鬼灯?ねぇってば」

肩をつかんで身体を揺するが、閉じた瞼が開くことはない

白澤「死ねばいいなんて本気で思ってないから。だから目を開けてよ?
黙ってないで、いつもみたいに鬼灯の元気な罵詈雑言を聞かせてよ?
鬼灯がいないと…僕は生きる楽しみがないじゃないか…」

今までの事を思い返すと涙が溢れ、視界がぼやけた

白澤「今まで素直じゃなくてごめんね?鬼灯が大好きだよ」

眠っている鬼灯にキスをするが反応は何もない

白澤「僕は眠り姫の王子様になれないのかな?」

唇を離して鬼灯の寝顔に涙を落としていると、目覚めた鬼灯が僕の首に手を回し、強引に顔を近づけると優しく濃厚なキスをしてきた

鬼灯「誰が眠り姫ですか。守られ、攻められるべき姫は貴方でしょう」

白澤「僕は姫より王子様の方がいいの!!ってかいつから起きてたんだよ!!」

鬼灯「最初っから起きてましたよ」

白澤「!!?///くっそ…優しくして損した…お前なんか…」

鬼灯「私も白澤さんが大好きですよ?」

白澤「お前なんか…大好きだ…馬鹿」
2014.11.21

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作者名:辰巳 x他1人 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/toshi6411/  
作成日時:2014年11月21日 16時

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