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おかしい。
そう思いながらリビングに足を進めると、
深緑のソファーに横たわる男の子がいた。
俺の髪の毛は真っ黒のストレート。
あいつの髪の毛も黒のストレート。光に当たると少し茶色く見える。
愛奈の髪の毛が色素が薄いことに気づいてから
俺の身の回りにいる女を観察する時にあいつの髪の毛を初めてよく見た。
ソファーに横たわる男の子の髪の毛は黒のくせっ毛。
顔を見ると、二重でかわいい顔をしている。
あいつの一重の目とは全く違う顔。
ぱっと見この子は愛奈より小さい。
俺とあいつはこの子が生まれるような時に行為をしていない。
もう4年はやってねぇんじゃないか?
じゃあこの子は誰の子だ?
しかもこの子の寝息は子供のようなすーすーという可愛らしいものじゃない。
かといってものすごく荒くもない。
まるで死人のように息をしているのかどうかも分からないくらい。
どうやったらこんな小さい子がこんな風に寝れるんだって考えて、ある答えが浮かんだ。
薬だ。
睡眠薬を飲ませたら静に眠らせることができる。
また、睡眠薬の量を調整することで自分の都合のいい時に起こすこともできる。
あいつか。
いつもこの子はこの家にいない。
じゃあどうしてるんだ?あいつは大体この家にいるはず。
まさか愛奈みたいにベビーシッターに預けられてる?
俺の頭に最悪の映像が浮かんだ。あの女ならやりかねない。
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作者名:星華 x他1人 | 作成日時:2019年3月10日 16時