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彼の細い腕を掴んで路地裏に駆け込む
「ぽっぽ、」
欲に抗わぬまま真顔のグクに顔を寄せれば
JK「ポッポで足りんの?」
なーんて。ニヤニヤと丸く弧を描くグクの口元。
「はやく…」
どうも目の前にある薄いそれが美味しそうに見えて。
JK「…はは、寂しかったのね」
楽しそうにケタケタと笑ったグク
その目が一瞬にして鋭く光る。
「…ん」
かぶりつくように重ねられたグクの唇は熱い
グク自身のように
こんな時間が私の幸せなのだ
誰にも邪魔されず、私たちの間柄を問われることなく
2人で過ごすこの空間が。
口では飽きてしまったのか、欲を満たせなかったのか。
首元に吸い付いてきたグク
そんな彼の動きがぴたっとを止まって。
JK「…本当は最後までしたいけどさ。学校、行かなきゃでしょ」
…ほらまた。
こういう時だけ、こんなふうに私をあしらうんだ。
求められることに慣れていないだけ?
それとも。
普段は学校なんて気にしないくせに
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作者名:toryukina | 作成日時:2020年9月28日 17時