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SL｢Aちゃん、ご飯行こう｣
｢うん！今日も自作？｣
ニコニコと頷くソリちゃんに癒されながら、学校の廊下を歩く。
_______グクがいなくなった日から、もうすぐ1年がすぎる。
最初の数ヶ月は、グクの姿を思い出して毎晩のように泣いた。グクとほぼ半同棲していた家にも帰らず実家にひきこもって、学校にも行けなくて。両親はいつまでも元気の無い私を叱ることはあっても、いつだって私の感情を優先してくれた。
それからしばらくして、いなくなったグクの姿を追うのはやめた。何度も悲しくなって、そんな自分が嫌いになる。
グクから抜け出したくて、色んな男の人に抱かれた。
グク一色に染まる心を塗り替えたかった。
でも何故か、寂しさは募る一方で。
そんな自分が、また嫌いになった。
SL｢ねえ今度合コン行こうよ！｣
最近頻繁に合コンに誘ってくるようになったソリちゃんは、少し前にスヒョンくんとの関係に区切りを付けた。
グクの言葉に従ってソリちゃんにあの日の出来事を話せば、
『そっか、悲しいけど私に魅力がなかったんだね。
スヒョンくんに事実確認して別れる。』
なんて、案外キッパリと思いを決めた。スヒョンくんと別れたあとは、自分磨きに務める、とダイエットやメイクの研究を始めた彼女の姿に、本当に好きだったんだな、と胸が痛くなった。
YG｢A｣
｢…ユンギ先生｣
帰り道、名前を呼ばれて振り返ったらユンギ先生がいて。驚いて立ち止まったら、今日生活点検だって言ってただろって。
そう言えばそんな話してたっけ。
YG｢ちゃんと話聞いとけ｣
相変わらずなユンギ先生は、グクがいなくなってから、数ヶ月学校へ来なかった私によく声をかけてくれた。
そんなユンギ先生の優しさが嬉しくて、彼にはグクとの事を話した。
意外にも真面目そうな顔で聞いてくれた先生は、私の頭に軽く手を置いた後、｢頑張ったな｣なんて、微笑んでくるから。
危うく惚れかけた。
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作者名：toryukina | 作成日時：2020年9月28日 17時
