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「…ねぇグク」
JK「んー?」
「ソリちゃんね、スヒョンくんと付き合うんだって」
窓際の席に腰掛けて携帯をいじるグクに
今朝聞いた大好きな友達の朗報を知らせる
JK「ふーん、お似合いだね。」
「グクはそういうの、興味無いの?」
意外にも大きな反応が返ってこなくて。グクは元から人付き合いは悪くない方だけど、感情の起伏が穏やかだから濃い友達は少ないみたい。そのせいかいつも同じような表情でスマホを弄っていて、クラスメイトも話しかけにくいようで。人間関係を大事にするグクだからこそ、あまり気持ちを出せないのかなと不安になる。
JK「…女の子って、そういうの好きだよね
俺はお前がいるからいいよ」
「…いひ」
当たり前のように放たれた言葉にドキリと跳ねた胸を抑えて、なんでもないような返事をする
…数日前からよく起こるこの心臓の騒がしさ、これはなんなんだろう。よく知らない身体の変化に少し不安になった。
JK「…しんど。A、昼休みね」
胸を抑えて席に座れば、だるそうに首をかきながら長い指で下を指さすグクの姿がまた視界に写った。
JK「なに、いつものことでしょ」
グクの言葉に脳がぐっと質量を増す感覚。
それに困惑して返事に躊躇っていたら、その目を鋭く光らしたまま携帯を持って教室を出ていった彼にため息を着く。
「…サボり」
届かなかった呟きに反応するように
携帯が揺れた
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作者名:toryukina | 作成日時:2020年9月28日 17時