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妹”って言葉、私は嫌いだ。
だってグクがそれを言うから。
お前は妹みたいに可愛いって、グクはそう言うけど、私が求めてるのはそうじゃない。
そうじゃないけど。自分が何を求めてるのかもわからない
グクは大好きだけど、今までずっと近くにいたから、
これ以上のものを求める自分もわからない
グクはきっと、朝がきても私を抱きしめていてくれる
でもそれは、きっとグクが私を家族のように思うからだ。お母さんが子供を抱くように。お父さんが子供を褒めるように。…お兄ちゃんが、妹を守るように。
JK「なんで下着つけてないの?」
嫌な夢から覚めたら、グクがそう言って私を見下ろしていた。当たり前のように解かれたシャツのボタンを指で弄りながら、グクは眉根を寄せる。
「…おじさんに取られたの」
昨日泣いたせいで頭がガンガンして、それでも記憶をたどって答えれば目の前の彼は元々大きな目をさらに丸くして私の頬を撫でた
JK「…思い出させちゃった、ごめんな
今度、一緒に新しいの買いに行こう」
私のはだけたシャツを直してギュッと抱きしめたグクは、ベッドから降りて新しい下着を持ってきてくれて。家族って、こういうことを当たり前にしてくれるのかなあなんて呑気に考えながらブラをつけてもらう。
グクが焼いてくれた目玉焼きをパンにのせてご飯を済ましたら2人で洗い物をして学校に行った。
ホビ先生の挨拶は相変わらず元気いっぱいで
なんだか心が温かくなる。
それに対してユンギ先生はポケットに手を突っ込んだまま通り過ぎていく生徒を見つめてて。
私の隣にはグクがいて。
「いつもの、日常だ」
ぽつっと呟けば、
JK「…いつまで続くんだろうね」
ねえ、その言葉にはどんな意味が含まれてるのかな。
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作者名:toryukina | 作成日時:2020年9月28日 17時