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私とグクの両親は、異常な程に仲が良かった。
当たり前のように食事を共にして、
隣同士の家を建てて。

そんな家庭に生まれた私たちも、
親たちと同じように育った。

二人でいるのが当たり前で、お互いのことが大好きで。そんなのは言葉にしなくても通じ合う。お互いが困ったら助けて、お互いが嫌な目にあったら守って、ずっとずっとそばにいて。

小学校に上がった頃から、お互いに友達が出来た。
だけど必ずお互いを優先して、二人だけの時間を過ごした。




中学校を卒業する頃、グクは私を抱くようになった。

高校生になって一人暮らしを始めた私の家に入り浸り、一緒にお風呂に入って、一緒に寝て、同じご飯を食べて学校へ行った。

グクも私も恋人をつくることは無かったし、それが当たり前だと思っていた。だけど、私たちの関係に名前はなかった。お互い愛し合っていたと思うし、そういうことをするのもお互いに、だけだった。

でも、それ以前に私たちは、家族のような存在だったから。

…恋をするには、余りにも近すぎた。









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作者名:toryukina | 作成日時:2020年9月28日 17時

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