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｢…いたた、｣
カフェから出て、アクセサリーショップに入ったら、冷たいものを急に食べたせいか異常にお腹が痛くなった。
グクに言うと心配するだろうから、トイレとだけ伝えてショップから出る。
グクはあのブランドのピアスがお気に入りだから後で買ってあげようかなぁなんて呑気に考えながらトイレで用を足して手を洗う。
｢あれ？…さっきの｣
後ろから聞き覚えのある声が耳に入って、鏡越しにそちらを見れば、先程スヒョンくんの隣にいた若い女性の姿があって。
｢あ、あの…！さっき、ありがとうございました。｣
身に覚えのないお礼を言われて首を傾げれば、
少し微笑んだ女性は私の方に1歩踏み出す。
｢前から、変だなって思ってたんです。付き合おうって言ってくれたのに会える日はほんとに少ないし、よく女性からの電話もかかってきて。
でも、さっきあなた方のお話を聞いて凄く
スッキリしました。もう終わりにしようって。
だから、ありがとうございました。｣
｢そう…だったんですね｣
｢あ、そうだ私、テヒって言います。
今年20になります。…彼より年上なのにこんなことになってしまって、恥ずかしいんですが｣
眉を下げて微笑んだテヒさんはとても魅力的で、
それと同時に本当に可哀想な人だと思った。
よければ友達になりませんか、と言われて、ソリちゃんへの申し訳なさを感じると共に嬉しくなる。
喜んで、と頭を下げれば、にこにこと口角を上げたテヒさんは、グクに会いたいと。
TF｢あの時、お連れの男性に言われた言葉でハッとしたんです。…救われた気分でした。一言お礼を言うだけなので、会わせて貰えないですか？｣
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作者名：toryukina | 作成日時：2020年9月28日 17時
