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｢てひょ、く｣
アルコールで痺れる脳とぼやける視界。そんな薄い世界でも、彼の姿はじんわりと輝いていて。
JM｢…誰？｣
わたしを守るようにグッと力を込めて腰を引き寄せられる。少し視線を上げて見たジミンは、眉根を寄せてテヒョンくんを警戒しているようだ。
｢…あ、えっと｣
…テヒョンくんがいるの、分かってたはずなのに。
酔っていたせいで、感情に任せてしまったせいで。
どうしよう、
この状況を飲み込んで頭を働かせるけど、
何か考える度ずしっと覆われるように痛みが走る。
身体を預けたまま何も言わないわたしに、
ジミンはじっとこちらを見つめてて。
…そうすれば。
少し離れていたテヒョンくんがこちらへ向かって足を出したのが分かる。暗くてあまりよく見えないけど、確かにテヒョンくんはゆっくりとこちらへ歩いてきて。
TH｢…おれの、｣
わたしたちの前で立ち止まった彼は、
相変わらずよく耳に通る低い声でポツリと呟く。
その言葉の意味は理解できなかったけど、
そう言った彼の手は私の腰に手を回すジミンの腕を掴んでいた。
JM｢…やめてください｣
少しだけジミンよりも高い位置から彼を見下げるテヒョンくんの表情は強ばってて。…今までに、見たことがないくらい。
JM｢痛…｣
ジミンを掴む力をグッと強めた彼の腕がわたしの腰に当たる。
｢っテヒョンくん、ねえ何してるの、
…きゃ｣
急いでテヒョンくんの腕を掴めば、
突然強い力でその手を引かれる。
その正体はやっぱりテヒョンくんで。
あっという間に彼の後ろへ回らされてしまった。
JM｢は、何して…｣
TH｢おまえ嫌だ、｣
そう言ってジミンくんの腕をぎりぎりと強い力で掴むから。
｢っ待って、帰ってもらうから！
…やめてテヒョンくん、｣
急いで彼を止めて。
すっかり酔いも覚めて勢いに任せて大きな声を出す
そしたらテヒョンくんはピタリと力を込めるのを止めてわたしの方を振り向いた。それにほっとしたのも束の間、わたしの手をぎゅっと握ったテヒョンくんは少しだけジミンの方へ視線をやって。
TH｢…もう来ないで｣
そんな、自分勝手な発言をするから、
だんだんと彼に腹が立ってくる。
それでも種を撒いたのは間違いなくわたしだし、
これ以上ジミンを傷つけたくなくて。
｢…ごめんねジミン。
今日はもう帰ってくれる？｣
自分から誘ったくせに、
悲しそうに俯いたジミンを突き放してしまった。
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toryukina(プロフ) - 月花さん» ありがとうございます泣『テヒョンくん』という設定はございますが、ご本人様の芯の強い真っ直ぐな部分は削らず活かして描きたいなぁと常に考えながら執筆してきましたので、まさかこんな素敵なお言葉が頂けるなんて感謝感激です、是非完結までお付き合いください。 (2021年4月25日 2時) (
レス) id: d3fbdbb496 (このIDを非表示/違反報告)
月花(プロフ) - テヒョンの儚さと一途な真っ直ぐな感じに引き込まれます！どんどん読み進めたい欲が出て来ます（笑） (2021年4月25日 0時) (レス) id: 648d58e66d (このIDを非表示/違反報告)
toryukina(プロフ) - (*'^'*)さん» ほんとですか!?沢山お褒めの言葉を頂けて、嬉しい限りです。ありがとうございます！これからもご期待に添えますよう、努力します(^^)完結までどうぞお付き合いくださいね。 (2020年5月26日 11時) (レス) id: 9e983f2ae7 (このIDを非表示/違反報告)
(*'^'*) - めっちゃよかったです！ 私はテテペンなので、読んでて最高でした！心臓、バックバクでヤバイです。 こんな話を作れるなんて、天才ですね。うらやましいです。続きが気になります！次の話も楽しみにしてます！ (2020年5月22日 14時) (レス) id: 18287f45f1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：toryukina | 作成日時：2020年5月8日 13時
