じゅうはち ページ19
近くの公園、そこで私は前原の帰りを待っていた。
一人だと色々考えてしまう。
たとえば、昨日のこととか。
ひどい目にあった。
だけど私は、前原も、男達も、女達にもひどい目にあわせた。
もう後戻りができない泥沼に、私は全身で使ってしまっている。
もう私は、赤羽君を純粋に好いて関係を望めるほど綺麗じゃない。
私は自分のことを正当化して、赤羽君以外の男はいらないだとか、本命は赤羽君が初めてだとか、散々言った。
さも、自分が清廉であるかのように。
違う。
私は、そんなふうに言って赤羽君に付きまとえるほどもう純粋でもなんでもない。
もう、あのときの私とは違う。
私は、汚い。
いろんな男にたらい回しにされて、汚されて、そんなことを知ったら彼はなんて思うだろうか。
ほら、やっぱりビッチじゃん。
いつか見せられた軽蔑した眼差しでもう一度私のことを蔑むだろうか。
最近、やっと私に対して柔らかくなってきてたのになあ。
そこでぼんやり私はあの、奥田という女の存在を思い出した。
あの子、可愛かったな。
純粋そうで、真っ直ぐな感じ、そしてなにより綺麗だ。
私とは違う。
赤羽君に、相応しい。
悔しくて、涙がとめどなく溢れてくる。
どうしようもなく綺麗なことが妬ましくて、かんだ下唇からは血が垂れる。
復讐の役目を果たしたであろう前原が帰ってきたころには、私の顔はぐちゃぐちゃだっただろう。
その様子に、戸惑いを隠せずなだめてくれた前原の胸の中が暖かくて私はぽつりと呟いた。
「前原は優しいよね、私にここまでしてくれるなんて」
その言葉に前原は呆れたのか、ため息をついた。
「まあ、お前ほっとけねえもん。どうでもいいやつにここまでしねえよ」
「私の汚いとこ全部受けとめてくれてさ……なんでここまでしてくれるの？」
純粋に疑問だった。
なんで、そんなに知りもしない私なんかに。
じっと前原の顔をみつめていると、彼はまたまた深いため息をついて、優しい表情で私の輪郭を両手で包み込んだ。
「守りたいって、思っちゃったんだからしょうがねえじゃん。ほかに理由なんている？」
私の心にその言葉がどれほどしみたことか。
絶望的なこの状況で、蔑むどころか手を差し伸べてくれるなんて、
「わた、し……前原のこと、好きになりたい」
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さをり(プロフ) - salomeさん» 返信遅れて申し訳ございません。あけましておめでとうございます。いつもコメント、そしてご愛読ありがとうございました。よろしければほかの作品もよろしくお願いしますm(__)m」 (2018年1月17日 20時) (
レス) id: 03e7d0d3bc (このIDを非表示/違反報告)
さをり(プロフ) - ツンデレ様さん» 返信遅れてしまい申し訳ございません。リクエスト、承知致しました。また、時間に空きができ次第連載しようかなと思っている所存ですm(__)mあけましておめでとうございます！！そして、ご愛読ありがとうございました！ほかの作品もよければごらんくださいm(__)m (2018年1月17日 20時) (レス) id: 03e7d0d3bc (このIDを非表示/違反報告)
salome(プロフ) - 明けましておめでとうございます今年もよろしくお願いします後更新待っています (2018年1月2日 11時) (レス) id: 31aa9c013b (このIDを非表示/違反報告)
ツンデレ様 - 小説に関係ないけど明けましておめでとうございます！今から私の好きな小説のコメント欄にあけおめって言いまくってるんですよねー(おいこら迷惑ダロ殴(すんませんー) (2018年1月1日 12時) (レス) id: dce25d3fc6 (このIDを非表示/違反報告)
salome(プロフ) - 更新とても嬉しいですあの時夢主が何故自分から離れたのが事の真相を聞いてカルマがどう思いどう動くのが気になります更新待っています (2017年12月31日 16時) (レス) id: 31aa9c013b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：一六八 | 作成日時：2017年5月19日 14時
